米モルガンSの経営モデルに投資家は冷めた目-CEOは株安に動じず

世界最大の証券会社を傘下に置く 米モルガン・スタンレーは、株式・債券相場の大幅上昇に乗り損ねた ことから、新たな経営モデルが機能すると証明しにくい状況にある。

1万8000人のブローカーへの依存度を高める一方で借入金を原 動力にしたリスクテークを減らす危機後のモルガン・スタンレーの戦 略はまだ、同社株に投資家を引き付けるほど効果を見せていない。同 社株は昨年8%下落し、競合各社に出遅れた。S&P500種株価指数 は2010年に13%上昇し、社債は同年プラス約11%のリターンを記録 したが、アナリストはモルガン・スタンレーの通期利益予想を下方修 正した。

ジェームズ・ゴーマン最高経営責任者(CEO)は昨年1月の就 任直後、09年は同社にとって「移行の年」だったが10年は「遂行の 年」になると表明。しかし昨年10月までには見通しを変更し、同社が まだ「移行期」にあり、「作業がまだ進行中」だとの見解を示した。

オッペンハイマーの調査担当マネジングディレクター、クリス・ コトウスキ氏は「CEOがそう言うのは、短期的に課題があることを 承知しており、非現実的な期待を助長しないよう強く意識しているこ とを意味している」と指摘。「個人的には、安心させるようなことを言 って実現できないよりも良いと思う」と語った。

決算

モルガン・スタンレーは来週、昨年10-12月(第4四半期)の決 算を発表する。1-9月期の債券トレーディングでは前年に続きゴー ルドマン・サックス・グループやJPモルガン・チェースに後れを取 った。6万2000人強の従業員を抱え資産規模では米銀6位のモルガ ン・スタンレーは、昨年5月6日の株価急落による投資家の株式市場 離れを理由に、7月に証券部門の利益マージン目標を撤回している。

ブルームバーグがアナリスト21人を対象にまとめた予想平均に よると、モルガン・スタンレーの第4四半期1株利益は34セントと見 込まれている。アナリスト15人がトレーディング環境の弱まりなどを 理由に利益予想を下方修正したことから、予想平均は過去4週間で15 セント低下した。

10年1-9月期の純利益は35億9000万ドルで、アナリスト予想 では10年通期純利益は44億7000万ドルとなる見込みだが、これは昨 年1月に同社が予想した水準を14%下回る。ただ、09年の利益13億 5000万ドルに比べると3倍強となりそう。

モルガン・スタンレーの広報担当者、マーク・レーク氏は第4四 半期決算に関するコメントを控えた。

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