アジア:輸出の伸び鈍化、原材料の海運需要抑制か-「バブル度」低下

昨年の世界的な景気回復の一因と なったアジアの輸出だが、今後は伸びが鈍化する見通しだ。この地域 の製造業の回復が減速するとともに、リセッション(景気後退)後の 消費ブームが終わり、米国で失業率の高い状態が続いて消費が抑制さ れるとみられるためだ。

世界でも船舶通行量の多い上海やシンガポール、香港のコンテナ 取扱量の伸びは2010年1-6月(上期)以降鈍っている。DBSグル ープ・ホールディングスによると、シンガポールの輸出の今年の伸び は昨年の24%の3分の1にとどまる見込み。シンガポール政府は台湾 や韓国の当局同様、輸出の伸びが縮小すると予想している。

シンガポールのキャピタル・エコノミクス(アジア)のエコノミ スト、ビシュヌ・バラサン氏は「11年は10年ほど活況ではないだろ う」と指摘。「貿易量が容易に伸びる時期は終わり、需要が圧迫さ れ」、海運業界の見通しは「バブル度が低下している」との見方を示し た。

コンテナ海運各社は運搬レートの上昇による利益を見込めるもの の、輸出の鈍化はアジアの他の海運・運輸関連企業の株価上昇を抑制 する可能性がある。これらの企業の株価は既にアジアの株価指数のパ フォーマンスを下回っている。昨年は株式のMSCI世界指数が

10.4%上昇する一方、ブルームバーグ・ドライシップス指数は8%下 げた。

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