神戸鋼株昨年4月来高値、鉄鋼市場の環境好転とクレディSは格上げ

鉄鋼・アルミ・銅の素材などを製 造する神戸製鋼所株が一時、前週末比4.3%高の221円と3連騰。昨 年4月21日(223円)以来、約9カ月ぶりの高値を付けた。在庫調整 の底打ちによる鉄鋼市場環境の好転を評価し、クレディ・スイス証券 では投資判断を「中立」に格上げしたため、今後の業績伸長、株価再 評価を見込む買いが先行した。

クレディS証の山田真也アナリストは7日付のリポートで、神戸 鋼の投資判断を従来の「アンダーパフォーム」から「中立」に、目標株 価も従来の130円から200円に引き上げた。同氏は、在庫循環の底打 ち反転により、同社の鉄鋼事業が評価される局面に入る、と見ている。

同証では、神戸鋼の販売数量想定を今期(2011年3月期)は従来 から3%増やし635万トン、来期(12年3月期)は同7%上積みの620 万トンとした。これを基準に、今期連結営業利益予想は1190億円と会 社側計画の1150億円を上回る水準を見込んでいる。また経常利益は、 建機事業など他部門の好調も踏まえ、従来の670億円から840億円に 上方修正している。会社側計画は800億円。

一方、12年3月期については、鉄鋼事業が回復する一方、建機事 業での部品調達懸念や機械事業での円高による海外事業の採算悪化に より、モメンタムは落ちる見通しという。投資判断を中立にとどめた 要因については、「株価に割安感はないため、さらなる株価上昇余地は 乏しいと考える」と山田氏は指摘した。

クレディS証では、在庫循環の底打ち確認、中国鉄鋼業PMIの 改善などを理由に、鉄鋼セクターの投資判断についてこれまでの「マ ーケットウエート」から「オーバーウエート」に引き上げている。神 戸鋼のほか、アジアの鉄鋼市況上昇を享受するとしてJFEホールデ ィングス株、在庫循環底打ちによる販売数量増加が見込まれるとして 新日本製鉄株の投資判断をそれぞれ「中立」から「アウトパフォーム」 に引き上げた。JFEHD株は一時3%高の2920円、新日鉄株は4.1% 高の304円まで買われる場面があった。

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