ユーロが底堅い、日本の欧州支援姿勢が下支え-ドル・円は83円台前半

東京外国為替市場では、ユーロが 底堅く推移した。欧州金融安定ファシリティー(EFSF)がアイルラ ンド支援に向けて月内に発行を予定している債券について、日本政府が 購入の意向を示したことを受けて、ユーロが買われた。

ユーロ・ドル相場は午前に一時1ユーロ=1.2912ドルまでユーロ が水準を切り下げる場面も見られていたが、野田佳彦財務相の発言を受 けて1.2991ドルまで急速に反発。2営業日ぶりのユーロ高値を付けた。 午後3時36分現在は1.2958ドル付近で推移している。また、ユー ロ・円相場も午前に一時1ユーロ=107円86銭と、2営業日ぶりの水 準までユーロ高が進み、同時刻現在は107円61銭近辺で取引されてい る。

一方、ドル・円相場は対ユーロでの円売りが波及する格好となり、 一時1ドル=83円14銭と、前日のニューヨーク時間午後遅くに付け た82円71銭からドル高・円安が進行。午後3時36分現在は83円05 銭近辺で推移している。

資産管理サービス信託銀行資金為替部の野村祥宏調査役は、市場が ユーロ売りに傾いていた感があり、野田財務相の発言をきっかけに持ち 高調整に伴うユーロの買い戻しが促されたと説明。ただ、週内には欧州 高債務国の国債入札を控えて、債務問題の「根は深い」として、ユーロ の上値は限定されるとみている。

野田財務相は11日午前の閣議後会見で、「アイルランド支援のた めの資金調達で今月下旬にユーロ圏が共同して大型の起債をする予定。 そのEFSF債の信認を高めるために、主要国の日本が一定割合を購入 し、貢献することが妥当だ。2割を超える額を購入したい」との考えを 示した。購入資金については、外貨準備を活用するという。

ユーロ圏では今週、12日にポルトガル、13日にスペインがそれぞ れ国債入札を計画している。

米景気の先行きに慎重姿勢

半面、米アトランタ連銀のロックハート総裁は10日、米経済につ いて、2011年に改善はするものの、なお「向かい風」が吹くことにな ろうとの見通しを示した。アトランタで予定されていた講演の事前原稿 で明らかにしている。

また、7日には、米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議 長が上院予算委員会で行った証言で、連邦公開市場委員会(FOMC) メンバーが予想する回復ペースに基づくと、「雇用市場が完全に正常化 するにはあと4-5年かかる可能性がある」と指摘している。

先週末に発表された12月の米雇用統計によると、非農業部門の雇 用者数(事業所調査、季節調整済み)は前月比10万3000人増加と、 増加幅はブルームバーグ・ニュースがまとめた市場予想の中央値15万 人を下回った。一方、家計調査に基づく12月の失業率は9.4%と、 2009年5月以来の低水準となった。

米国では今週、FRBが地区連銀経済報告(ベージュブック)を公 表するほか、物価関連指数や小売売上高などの経済指標が発表される。

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