米国株(10日):下落、引け前戻すもプラス浮上できず

米株式相場は3営業日続落。欧 州の信用危機が悪化するとの懸念から、ダウ工業株30種平均は一時 100ドル下落。引けにかけて下げの大半を埋めたものの、プラスに は戻せなかった。

化学大手デュポンと電力会社のデューク・エナジーがいずれも下 落。両社が発表した買収合意の規模は、合わせて200億ドルを超え る。ストレイヤー・エデュケーションを中心に、営利教育機関の株が 安い。同社は入学者数の落ち込みを理由に、アナリスト予想を下回る 利益見通しを示した。一方、アップルは高い。ベライゾン・ワイヤレ スによる「iPhone(アイフォーン)」投入で、販売が拡大する とのアナリスト予想が好感された。

S&P500種株価指数は前週末比0.1%安の1269.75。一時 は0.7%下げる場面もあった。欧州のソブリン債保証コストが過去 最高に上昇したことが背景。ダウ工業株30種平均は37.31ドル (0.3%)下落の11637.45ドル。

レイモンド・ジェームズ・アソシエーツのチーフ投資ストラテジ スト、ジェフリー・ソー氏は「株式相場はただ上げ下げを繰り返して いる」と指摘。「欧州では今週、国債入札が実施される。これまでは 強気な見方が広がり過ぎていたため、上昇一服または下落も仕方がな いかもしれない。一方、米景気が好調なことから、決算が上振れする だろうという事実も無視できない」と述べた。

S&P500種は、2009年3月の安値から88%上昇。政府の景 気刺激策や企業が予想を上回る決算を発表したことが背景にある。同 株価指数は前週まで週間では、昨年4月以来の最長となる6週連続高 を記録。経済指標がエコノミスト予想よりも好調だったことで、米景 気に対する信頼感が改善した。

欧州の国債入札

ポルトガルとスペイン、イタリアは今週、国債入札の実施を予定 している。欧州債相場は先週、下落した。欧州中央銀行(ECB) がポルトガル国債を購入したと、同取引に詳しいトレーダー3人が 明らかにした。同トレーダーのうちの2人が匿名で語ったところによ ると、ECBはアイルランド国債も買い入れた。トレーダーの1人に よれば、ECBはギリシャ国債を購入した。ECBの広報担当者はコ メントを控えた。

リッジワース・キャピタル・マネジメントのファンドマネジャー、 ドン・ワーデル氏は、「欧州で実施されなくてはならない緊縮政策が 域内経済を著しく減速させるというのが最大の懸念だ」と指摘。「ま た、現在の株価水準も考慮する必要がある。株式相場は安値水準から ほぼ2倍以上に値上がりしている。上昇一服の可能性がある」と述べ た。

アルコア

アルコアはダウ30種平均の先陣を切ってこの日の引け後に昨年 10-12月(第4四半期)決算を発表。一部項目を除いた継続事業ベ ースの1株利益は21セント。ブルームバーグがまとめたアナリスト 15人の予想平均は19セントだった。アルコアは通常取引終了後の 時間外取引で0.2%安。

デュポンは1.5%安。同社はダニスコを58億ドルで買収す ることで合意。ダニスコをめぐる買収合戦でライバル社に勝利した。

デューク・エナジーは1.2%安。同社はプログレス・エナジ ーを137億ドルで買収することで合意したと発表した。プログレス 買収に伴い、デュークはサザンを抜いて米最大の電力会社となる。両 社の発表によると、プログレス株主は保有株1株当たりデューク株

2.6125株を受け取る。プログレスは1.6%安。

S&P500種では営利目的の教育株の下げが目立った。ストレ イヤー・エデュケーションは23%安。同社は冬期の新規入学者数が 前年同期比20%減少するとし、11年通期の利益は1株当たり

8.80-9ドルになるとの見通しを示した。ブルームバーグがまとめ たアナリストの予想平均は1株当たり利益が11.01ドルだった。営 利目的の教育機関13銘柄で構成するブルームバーグの指数は11% 安。

テクノロジー株指数は0.1%高と、S&P500種の業種別10 指数で値上がり率トップ。アップルは1.9%上昇。ベライゾン・ワ イヤレスによる今週の「iPhone(アイフォーン)」投入で、携 帯電話業界の構図が変わると、アナリストの間ではみられている。ア ップルの販売拡大につながり、グーグルやリサーチ・イン・モーショ ンとの顧客争奪になるとの見方が理由。

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