米国債(10日):10年債が3日続伸、欧州の債務懸念で

米国債市場は10年債が3日続伸。 同利回りの3日連続低下は昨年11月以来で初めて。ポルトガル救済を めぐる懸念や、同国やスペイン、イタリアが今週、国債入札を予定し ていることが材料だった。

この日は、ポルトガル国債の保証コストが過去最高を記録したの を背景に、米2年債利回りは一時、ほぼ5週ぶりの低水準に下げた。 米国債利回りは先週末から低下が続いている。米連邦準備制度理事会 (FRB)のバーナンキ議長は7日、失業率の低下はゆっくりしたペ ースになるとの見方を示した。また、12月の米雇用統計では、雇用者 の増加幅が市場予想を下回った。FRBの国債購入計画に基づき、ニ ューヨーク連銀はこの日、償還期限2018年2月から2020年8月ま での米国債77億9000万ドルを購入した。

RBCキャピタル・マーケッツの米国債トレーディング責任者、 トーマス・トゥッチ氏は、「欧州からの影響が波及している」と述べ、 「バーナンキ議長の7日の発言を受けて、FRBは金融緩和の解除を まったく急いでいないとの認識が短期債市場で広がった。期間の短い 国債が比較的堅調なのはそのためだ」と続けた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後3時57分現在、10年債利回りは前営業日比4ベーシスポイン ト(bp、1bp=0.01%)低下の3.29%。同年債(表面利率

2.625%、2020年11月)価格は9/32上げて94 14/32。

2年債利回りは、2bp低下の0.57%。昨年12月8日以来の低 水準。

ポルトガル懸念

モーガン・キーガンの債券資本市場部門プレジデント、ケビン・ ギディス氏は顧客向けリポートで、市場参加者はポルトガルが入札を 実施しても期待ほど買い手がつかない可能性があるとの「懸念を強め ている」と指摘。「ユーロ圏経済の苦境が再び注目されている」と続 けた。

ドイツ誌シュピーゲルは8日、情報源を明らかにせず、ドイツと フランスが危機封じ込めを狙い、ポルトガルに救済基金を申請するよ う圧力をかけると報じた。これを受けて独財務省は9日、圧力はかけ ていないと否定した。

ポルトガル10年債のドイツ債に対する上乗せ利回りは今月7日 に4.33ポイントに拡大。これは昨年11月以来の最大だった。

また、ポルトガル国債のクレジット・デフォルト・スワップ(C DS)スプレッドは14bp上昇し過去最高の552bp。

欧州中央銀行(ECB)は10日、ポルトガル国債を購入した。 取引について知るトレーダー3人が明らかにした。

ロックハート総裁

米アトランタ連銀のロックハート総裁は米経済について、2011 年に改善はするものの、なお「向かい風」が吹くことになろうとの見 通しを示した。

同総裁は、経済成長の抑制要因として、企業や消費者の間に広が る不透明感や住宅・信用市場の低迷を挙げた。総裁は米連邦準備制度 による6000億ドルの国債購入について、リスクに対する保険として 価値ある政策との考えを示しており、今回そうした見方を強調した格 好だ。

米財務省は今週、660億ドルの国債入札を実施する。内訳は11 日に3年債(320億ドル)、12日が10年債(210億ドル)、13日 は30年債(130億ドル)となっている。

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