ドイツ、救済基金拡大への反対を軟化も-危機懸念で国債保証料は最高

【記者:Tony Czuczka and James】

1月10日(ブルームバーグ)ドイツは財政難国に向けた7500億 ユーロ(約80兆4400億円)規模の救済基金の拡大について、反対の 姿勢を軟化させる可能性がある。市場では政治空白が長引くベルギー の国債利回りが上昇、欧州中央銀行(ECB)はポルトガル国債を購 入した。

債務危機の悪化への懸念を反映し、この日のクレジット・デフォ ルト・スワップ(CDS)市場で、欧州諸国の国債を保証するコスト は過去最高を更新した。

ポルトガルやスペインなど各国政府が今週、国債発行を計画して いる中で、欧州の危機対応が十分かどうかに疑問の目が向けられてい る。西欧諸国の国債15銘柄のCDSスプレッドで構成するマークイッ トiTraxx・SovX西欧指数は先週、新興市場の指標を上回り リスク意識の高まりを示した。

ゴールドマン・サックス・グループの欧州担当チーフエコノミス ト、エリック・ニールセン氏は9日のリポートで、「相場が現水準に とどまることはないだろう。現在の水準は維持不可能だからだ。また、 さらに大幅に拡大するようならば、スペインとポルトガルが近く救済 されることになるだろう」と指摘した。

ドイツのメルケル首相のザイベルト報道官は、欧州連合(EU) 首脳が2月に救済基金拡大を協議する可能性があると報じられた後、 拡大への反対をあらためて表明することを控えた。

2月のEUサミット

同報道官は9日に電話で、「救済基金の拡大について何も決定さ れていない」とした上で、「利用可能な資金のわずかな部分しか使わ れていないことに留意するべきだ」と付け加えた。メルケル首相はか ねて基金拡大には反対の姿勢を示し、昨年12月6日にも追加支援は不 要と発言していた。

独紙ハンデルスブラットは独政府当局者の話として、EU首脳が 2月のサミットで一時的な救済基金の規模拡大について協議する可能 性があると報じていた。また、独誌シュピーゲルの今週号はEUがそ のような決定をポルトガルへの救済と同時に発表することがあり得る とも報じた。

欧州連合(EU)は、ポルトガルによるEUの救済基金利用をめ ぐる協議は行われていないと表明。EUのレーン欧州委員(経済・通 貨担当)のアルタファイ報道官は10日電子メールで、「協議は行われ ていないし、開始の予定もない」との声明を配布した。

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