ウォール街の米国債保有削減は04年以来の速さ-景気拡大観測で

ウォール街の金融機関は米国債の 保有高を2004年以来の最も速いペースで減らしている。米景気は強ま り、より利回りの高い資産の需要が拡大するとの見方が背景にあるよ うだ。

プライマリーディーラー(政府証券公認ディーラー)18社の米国 債の純保有高は12月29日現在、23億4000万ドルと、11月24日現在 の813億ドルから急減し、減少幅は2009年6月以来で最大となったこ とが米連邦準備制度理事会(FRB)の最新データで分かった。一方、 社債と住宅ローン担保証券(MBS)の保有は昨年の最も低い水準か ら増加している。

債券トレーディング会社は先に、FRBの6000億ドルの国債購入 計画を受けて国債売却を望む顧客の需要を見越して国債保有を増やし ていた。しかし、株価上昇、インフレ期待の高まり、ドル相場の上昇 などを背景に、国債への投資妙味は薄れた。

プライマリーディーラーの1社、UBSセキュリティーズ(ニュ ーヨーク)で国債トレーダー責任者を務めた経験のあるBTGパクチ ュアル(ニューヨーク)のジョン・ファース氏は「景気の基盤は緩や かだが確実に強まっている」と説明。その上で、「リスクフリー資産か らの脱却や脱却を検討する動きが見られるが、これこそバーナンキF RB議長が望んでいたことだ」と指摘した。

米資産家ウォーレン・バフェット氏率いる投資会社バークシャ ー・ハサウェイと米ゼネラル・エレクトリック(G E)の金融部門な どによる米国内での社債発行額は先週、過去最高の485億ドルを記録 した。投資適格債の米国債に対する利回り上乗せ幅(スプレッド)は 昨年5月以来の低水準となった。

フィフス・サード・アセット・マネジメントの債券担当責任者、 ミッチェル・ステープリー氏によると、ディーラーらは一般的に、社 債の発行が加速する際に国債の保有高を減らす傾向にあるという。こ れは「市場が正常に機能している」ことを示すものだと同氏は指摘し た。

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