米国株(7日):下落、雇用統計や住宅裁判での米銀敗訴で

米株式相場は下落。朝方発表さ れた12月の米雇用統計で、雇用者の増加幅が予想を下回ったほか、 米銀2行が住宅差し押さえに関する訴訟で敗れたのが嫌気された。 ただ、週間では6週連続で上昇した。

米銀のUSバンコープとウェルズ・ファーゴを中心に金融株が 下落した。マサチューセッツ州最高裁判所が下した住宅差し押さえ 関連の判決は、ほかの訴訟にも影響を及ぼす可能性がある。通信サ ービスのベライゾン・コミュニケーションズとAT&Tはいずれも 下落。モルガン・スタンレーが業界全体に対する投資判断を引き下 げたのが悪材料だった。

S&P500種株価指数は前日比0.2%下落して1271.50。 週間では1.1%上げた。ダウ工業株30種平均は22.55ドル (0.2%)下げ、11674.76ドル。

USグローバル・インベスターズのシニアトレーダー、マイケ ル・ナスト氏は「雇用統計が懸念材料となり、マサチューセッツ州 最高裁での米銀敗訴というニュースもあった。これは金融株にとっ て弱材料だ」と指摘。「この結果、大手銀行の株価が下げた」と続 けた。

雇用統計

米労働省が発表した12月の雇用統計によると、非農業部門雇 用者数(事業所調査、季節調整済み)は前月比10万3000人増加 と、ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミストの予想中央 値(15万人増)を下回った。11月の雇用者は7万1000人増に上 方修正された。

家計調査に基づく12月の失業率は9.4%と、2009年5月以 来の低水準だった。失業率の低下は、労働力人口の減少が影響した。

INGインベストメント・マネジメント(運用資産5500億ド ル)で資産配分責任者を務めるポール・ゼムスキー氏は、「10万 3000人の雇用増は、素晴らしい内容ではない。景気回復の流れか ら見ても、現段階での水準としてはまったく喜べない」と述べ、 「失業率の低下は明るいニュースだが、それは労働力人口が減った ことが主な理由だ。失業率低下の背景としては前向きではない」と 続けた。

米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長は、今年米 経済の成長が上向いても、失業率の低下ペースはゆっくりしたもの になるとの見方を示した。景気刺激的な金融政策に変更がないこと を示唆した。

バーナンキ議長は7日、上院予算委員会で証言。事前原稿によ ると議長は、米連邦公開市場委員会(FOMC)メンバーが予想す る回復ペースに基づくと、「雇用市場が完全に正常化するにはあと 4-5年かかる可能性がある」と指摘した。

USバンコープとウェルズ

マサチューセッツ州最高裁は、問題となっている住宅ローンの 所有者であることをUSバンコープとウェルズが証明しなかったた め、2件の差し押さえは無効であるとし、下級裁判所判事の判断を 支持した。

ウェルズは2%安、USバンコープは0.8%値下がりした。 バンク・オブ・アメリカ(BOA)は1.3%下落、JPモルガン・ チェースも1.9%の値下がり。

ベライゾンは0.8%安、AT&Tは1%下落した。モルガン は米通信サービス業界の投資判断を「アトラクティブ」から「イ ン・ライン」に引き下げた。

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