1月7日の米国マーケットサマリー:株安・国債高、雇用統計などで

ニューヨークの為替・株式・債 券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.2912 1.3003 ドル/円 83.03 83.33 ユーロ/円 107.20 108.35

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 11,674.76 -22.55 -.2% S&P500種 1,271.50 -2.35 -.2% ナスダック総合指数 2,703.17 -6.72 -.2%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .59% -.07 米国債10年物 3.32% -.07 米国債30年物 4.49% -.03

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金 (ドル/オンス)1,368.90 -2.80 -.20% 原油先物 (ドル/バレル) 88.46 +.08 +.09%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では、ドルが週間ベースで8月以来の 大幅高。米景気回復の兆しを背景に、ドル建て資産の需要が拡大した。

この日はユーロがドルに対して3カ月ぶりの安値に下落。クレジ ット・デフォルト・スワップ(CDS)市場でベルギーとアイルラン ドの国債保証コストが過去最高となったほか、ポルトガルとイタリア の同コストも上昇した。ドルが今週上昇した背景には、米サービス業 の景況感が4年ぶりの高水準になったほか、雇用者数が3カ月連続で 増加したことがある。

野村ホールディングスの通貨調査担当マネジングディレクター、 ジェンズ・ノードビグ氏(ニューヨーク在勤)は、「成長見通しはか なり改善した」と指摘。「ドルに対する一段と強気なセンチメントが 広がり始めている」と述べた。

ニューヨーク時間午後1時13分現在、主要6通貨に対するイン ターコンチネンタル取引所(ICE)のドル指数は、前週末比2.5% 上げて81.030。前週末は79.028。この日は0.3%上昇と5日続 伸。

ドルはユーロに対して0.7%高の1ユーロ=1.2916ドル(前 日1.3003ドル)。一時は1.2910ドルと、昨年9月14日以来の 高値を付けた。ドルは円に対して5日ぶりに下落し、0.5%安の1ド ル=82円90銭(同83円33銭)。ドルは円に対して週間では

2.2%高と、昨年4月2日終了週(2.3%高)以来の大幅上昇。

◎米国株式市場

米株式相場は下落。朝方発表された12月の米雇用統計で、雇用 者の増加幅が予想を下回ったほか、米銀2行が住宅差し押さえに関す る訴訟で敗れたのが嫌気された。ただ、週間では6週連続で上昇した。

米銀のUSバンコープとウェルズ・ファーゴを中心に金融株が 下落した。マサチューセッツ州最高裁判所が下した住宅差し押さえ 関連の判決は、ほかの訴訟にも影響を及ぼす可能性がある。通信サー ビスのベライゾン・コミュニケーションズとAT&Tはいずれも下落。 モルガン・スタンレーが業界全体に対する投資判断を引き下げたのが 悪材料だった。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株 価指数は前日比0.2%下落して1271.49。週間では1.1%上げた。 ダウ工業株30種平均は22.48ドル(0.2%)下げ、11674.83 ドル。

USグローバル・インベスターズのシニアトレーダー、マイケ ル・ナスト氏は「雇用統計が懸念材料となり、マサチューセッツ州最 高裁での米銀敗訴というニュースもあった。これは金融株にとって弱 材料だ」と指摘。「この結果、大手銀行の株価が下げた」と続けた。

◎米国債市場

米国債相場は続伸。12月の雇用者の増加幅が予想を下回ったほ か、米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長が雇用市場が 完全に正常化するにはあと4-5年かかる可能性があると指摘した ことが背景。

10年債利回りは3週間ぶりに2日連続で低下した。米労働省が 発表した12月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数(事業所調 査、季節調整済み)は前月比10万3000人増加と、ブルームバー グ・ニュースがまとめたエコノミストの予想中央値(15万人増)を 下回った。エコノミストらは、オートマティック・データ・プロセッ シング(ADP)エンプロイヤー・サービシズが5日発表した12月 の米民間部門の雇用者数が前月比29万7000人増となったことを受 けて、非農業部門雇用者数の増加幅を上方修正していた。

グッゲンハイム・パートナーズの米政府トレーディングディレク ター、ジェーソン・ローガン氏は「当初予想していたほど状況は明る くはないと投資家は考え始めている」と指摘。「APDの数字は経済 が成長し、転換点になるかもしれないと多くの投資家に思わせる内容 だった。だが非農業部門雇用者数を受けてそうした見方は打ち砕かれ た。市場を大きく失望させる内容だったことは明らかだ」と分析した。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後1時49分現在、5年債利回りは前日比10ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)低下の1.96%。一時は4bp上げる場 面もあった。同年債(表面利率2.125%、2015年12月)価格は 15/32上げて100 3/4。

10年債利回りは6bp下げて3.33%。利回りが前回2日連続 低下して終了したのは、12月17日。2年債利回りはこの日、7b p低下して0.59%。一時は2bp上げる場面もあった。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は4日続落。週間では6カ月ぶりの大幅 安となった。米国の景気回復で安全な逃避先としての需要が後退する との思惑から売りが続いた。

ドルは主要6通貨バスケットに対し、週間ベースで昨年8月以来 の大幅高。今週発表された経済統計は製造業やサービス業の活動加速 を示唆した。金は2010年に30%上昇。12月には過去最高値を更 新した。世界の景気回復が足踏みするとの見方が買い材料視された。

ラサール・フューチャーズ・グループ(シカゴ)の金属トレーダ ー、マット・ジーマン氏は「景気回復が続くにつれ、金には下押し圧 力が強まるだろう。安全な逃避先資産の必要性は薄れてくる」と述べ た。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 2月限は前日比2.80ドル(0.2%)安の1オンス=1368.90ドル で終了した。週間では3.7%安と昨年7月2日以降で最大の下げ。

◎原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は続落。3週ぶりの安値に沈んだ。米 雇用者数の伸びが予想を下回り、株価や商品全般が下げた。

米労働省が発表した12月雇用統計で非農業部門雇用者数の伸び が10万3000人と、ブルームバーグニュースがまとめた予想中央値 15万人に届かなかったことから株価が続落し、原油はそれまでの上 げを失った。統計発表の前は一時1.2%上昇していた。カナディア ン・ナチュラル・リソーシズがオイルサンド設備の操業を停止したと ころから、米国への供給が限定されるとの思惑が広がった。

BNPパリバ・コモディティ・フューチャーズのブローカー、ト ム・ベンツ氏(ニューヨーク在勤)は、「原油相場は株安とドル高を 追う動きとなっている」と指摘。「さらに下値を試しているようだ」 と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物2月限は前日 比35セント(0.40%)安の1バレル=88.03ドルで終了。終値ベ ースとしては昨年12月17日以来の安値。この日は一時、89.48 ドルまで上昇する場面もあった。週間では3.7%の下落。

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