米国債(7日):上昇、雇用正常化めぐるFRB議長発言で

米国債相場は続伸。12月の雇用者 の増加幅が予想を下回ったほか、米連邦準備制度理事会(FRB)の バーナンキ議長が雇用市場が完全に正常化するにはあと4-5年かか る可能性があると指摘したことが背景。

10年債利回りは3週間ぶりに2日連続で低下した。米労働省が発 表した12月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数(事業所調査、 季節調整済み)は前月比10万3000人増加と、ブルームバーグ・ニュ ースがまとめたエコノミストの予想中央値(15万人増)を下回った。 エコノミストらは、オートマティック・データ・プロセッシング(A DP)エンプロイヤー・サービシズが5日発表した12月の米民間部門 の雇用者数が前月比29万7000人増となったことを受けて、非農業部 門雇用者数の増加幅を上方修正していた。

CRTキャピタル・キャピタル・グループの国債戦略責任者、デ ービッド・エーダー氏は、「ADPの数字に基づき、市場では雇用統 計で一段と力強い増加が示されるとの見方が強まっていたが、実際は そうはいかなかった」とし、「予想よりも弱かった。少なくとも表面 上はそうだ」と加えた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後3時22分現在、5年債利回りは前日比10ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)低下の1.96%。一時は4bp上げる場面 もあった。同年債(表面利率2.125%、2015年12月)価格は 15/32上げて100 25/32。

10年債利回りは7bp下げて3.33%。利回りが前回2日連続低 下して終了したのは、12月17日。2年債利回りはこの日、7bp低 下して0.59%。一時は2bp上げる場面もあった。

雇用統計

ニューヨーク連銀はこの日、2013年7月から14年11月に償還 を迎える米国債72億ドルを買い入れた。これにより、期間が短めの国 債の需要が増加した。

モーガン・キーガンの債券資本市場部門プレジデント、ケビン・ ギディス氏は顧客リポートで、「FRBがきょうの雇用統計の数字を 見て引き締めの旗色を鮮明にするだろう考えていた投資家は退散した」 と指摘。「雇用の拡大は緩慢で、非常にむらがある」と続けた。

雇用統計によれば、11月の雇用者は7万1000人増(速報値3万 9000人増)に上方修正された。民間部門の雇用者数は11万3000人 増と、前月の7万9000人増から拡大した。家計調査に基づく12月の 失業率は9.4%と、2009年5月以来の低水準。雇用の増加と労働力人 口の減少を反映した。

バーナンキ議長証言

バーナンキ議長は、上院予算委員会での証言で、米連邦公開市場 委員会(FOMC)メンバーが予想する回復ペースに基づくと、「雇 用市場が完全に正常化するにはあと4-5年かかる可能性がある」と 指摘した。

米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO) のビル・グロース氏は、ブルームバーグラジオとのインタビューで、 債券の強気相場終了を見込んでいると述べた。ただ、それは著しい弱 気相場の始まりではないとの認識を示し、経済成長や政府の刺激策が 広範な雇用の伸びにつながっていないことを理由に挙げた。

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