年度内償還のTBが0.1%割れ、資金余剰でオペ札割れ続く-入札順調

短期金融市場では、3月の年度末ま でに償還する期間の短い国庫短期証券(TB)が0.09-0.095%と、 準備預金の不利金利0.1%を下回って取引された。日本銀行が資金を 潤沢に供給しているためだ。資金余剰感が強まる一方、TBは不足感 が広がり、供給オペで応札額が通知額を下回る札割れが発生した。

TB市場では、2月や3月に償還する銘柄が0.09-0.095%で取 引されたほか、4月11日に償還する新発3カ月物162回債は前日比

0.5ベーシスポイント(bp)低下の0.105%を付けた。3月償還銘柄は 昨年12月に0.13-0.14%台まで上昇していた。

複数の証券会社によると、期間3カ月以内のTBは在庫が不足し ている仲介業者が多く、投資家に販売した後にショートカバー(買い 戻し)が入っているという。ドルと円を交換する為替スワップ取引を 使って円を安く調達できる投資家の買いもあるという。新発3カ月物 162回債は大手銀行を中心に販売が進み、売りが出にくくなっている。

また、国内証券のディーラーは、日銀の大量の資金供給を受けて レポ(現金担保付債券貸借)市場で債券の売りが乏しくなり、供給オ ペに差し入れる担保を確保しづらくなっているという。

日銀は午後、TB3カ月物や10年債の発行日にスタートする全店 共通担保オペ1兆円(1月12日-2月24日)を通知したが、応札額 が5660億円にとどまる大幅な札割れになった。下限金利0.10%で全 額が落札された。

昨年12月28日以降に発生した札割れは、翌営業日にスタートす る期間の短いオペが中心だったが、ここにきて2営業日後にスタート する期間1カ月超物のオペでも応札が集まりづらくなってきた。

金利低下の影響

国内証券のディーラーは、0.1%で資金が調達できてもTBの運用 利回りが0.11%を割り込む状態では、わざわざTBを購入してオペに 応札する金融機関も少なくなってくると指摘。日銀の大量供給を背景 とした現在の低金利環境は長続きしないと予想していた。

一方、東短リサーチの寺田寿明研究員は、「資金調達コストが

0.08%近辺と低い金融機関は0.1%程度のTBでも買える」と話した。

財務省が実施したTB6カ月物163回債入札では、最高落札利回 りが前回12月7日の入札より1bp低い0.1182%、平均落札利回りも 同1.2bp低い0.1162%になった。応札倍率は前回の3.72倍から4.44 倍に上昇した。

複数の市場関係者によると、発行額3.5兆円のうち外国証券1社 が8000億円程度を落札したもようだ。証券会社を通さずに落札した落 札先不明額も1兆円程度あり、国内外の投資家からも需要が集まった との見方が出ていた。3カ月物の利回りが低下し過ぎたことで6カ月 物を購入した投資家もあったという。

新発2年国債300回債利回りも前日比1.5bp低下の0.17%まで買 われた。もっとも、TBに比べて金利が下げ渋っているとの指摘もあ った。国内証券のディーラーは、米国金利の動向が不透明なうえ、日 銀が今月半ば以降も積極的な資金供給を継続するのか確信を持てない 銀行が多いのではないかとみていた。

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