日本株は小幅続伸、米景気や円安基調で輸出上昇-小動きに

日本株相場は小幅続伸。米国景気へ の期待を背景にした相場の先高観が根強い中、午後に為替が円安基調 となった影響もあり、ゴム製品や自動車、機械など輸出関連株が上げ た。ただ、急ピッチの上げに対する警戒や、米時間7日の雇用統計発 表後の日米株式、為替の変動を見極めたいとの姿勢もあり、終日相場 のこう着ムードは強かった。

日経平均株価の終値は前日比11円28銭(0.1%)高の1万541 円4銭。TOPIXは同1.91ポイント(0.2%)高の926.42。東証1 部の値上がり銘柄数は701、値下がり775。

独アリアンツの資産運用部門であるRCMジャパンの寺尾和之最 高投資責任者は、「短期的に上昇し過ぎたため、目先はテクニカル的な 調整があったとしてもおかしくはない」と指摘。その上で、「米景気回 復ペースよりマーケットは先に上昇してきているため、ここからは悪 材料に反応しやすいのでは」と話していた。

週末の日本株は、日経平均の高安値幅が50円以内にとどまるなど、 株価指数は小動きとなった。東証1部の値上がり銘柄数と値下がり銘 柄数の割合を示す騰落レシオが6日の取引で140.9%と依然として過 熱感を示す中、12月の米雇用統計の発表を控え市場参加者の様子見姿 勢は強く、売買代金は1兆4542億円と、前日同時点の1兆5695億円 を7%下回った。

重要統計、為替への影響を注視

ブルームバーグがまとめたエコノミストの予想中央値によると、 12 月の米雇用統計では、非農業部門雇用者数が15万人増と前回の3 万9000人増から大きく増える見通し。5日発表の米民間企業ADP雇 用統計で大幅な雇用改善が示されたことを受け、エコノミストから予 想の引き上げが相次いでいる。

ただ、先月はADPで大幅増となった後、雇用統計では非農業部 門雇用者数が市場予想を下回ったため、内容を見極めようとする動き も強い。市場予想を下振れた場合には為替相場が一転、ドル安・円高 方向に振れ、日本株にマイナスの影響を及ぼしかねないためだ。

住友信託銀行の瀬良礼子マーケット・ストラテジストは、「日本株 は上昇してきただけに、雇用統計を控えてまず内容を確認してから、 という状況」と指摘。事前に発表されたADP雇用統計がかなり強い 数字で、「雇用情勢の回復は本当なのか、確認したい」としていた。

相場を終始支えたのは輸出関連株だ。TOPIXの上昇寄与度上 位には輸送用機器や機械、化学、ゴム製品などが並び、雇用統計に対 する期待感もうかがえ、高値圏で投資家の強弱感が対立する格好とな った。52週高値更新銘柄は165(全上場銘柄)に達し、ブルームバー グ・データによると、昨年4月以来初の100超えだ。

このほか個別では、JPモルガン証券が投資判断を「中立」から 「オーバーウエート」に引き上げたJVC・ケンウッド・ホールディ ングスがストップ高。原材料単価の低減や加工費削減などで、2011年 2月期の連結純利益予想を従来比5倍の5億円に修正した吉野家ホー ルディングスは昨年来高値を更新した。

資源関連軟調、千代建やアコゴルフ急落

一方、下げが目立ったのが資源関連株。ニューヨーク商業取引所 の原油先物は前日比2.1%安の1バレル=88.38ドルと、昨年12月17 日以来の安値。為替市場では米景気期待に加え、欧州債務問題が重な りドルが対ユーロで上昇、代替資産としての商品の魅力が薄れた。東 京時間7日のユーロ・ドル相場は一時1ユーロ=1.297と、昨年9月 15日来のユーロ安・ドル高となった。

このほか、韓国・現代重工業と日揮がカタールのバルザン・ガス 処理プロジェクトの建設を受注したとブルームバーグ・ニュースが報 じ、同受注の失注が嫌気された千代田化工建設が急落。ゴールドマン・ サックス証券と締結しているゴルフ場保有会社などの株式取得(買収) に関する業務提携を解消するアコーディア・ゴルフ、公募増資による 1株価値の希薄化懸念で五洋建設も大幅安となった。

国内新興市場は上昇。ジャスダック指数は前日比0.1%高の52.54、 東証マザーズ指数は同0.9%高の449.56となった。個別では、タカラ バイオ、トランスジェニックなどバイオ関連銘柄が上昇。6-11月期 の連結純利益を増額修正した三光合成はストップ高となり、ジャスダ ックの上昇率1位。半面、ACCESS、ミクシィ、楽天などネット 関連銘柄の一角は下げた。

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