【クレジット市場】韓国企業のサムライ債発行コストが上昇の恐れ

今年、円建て外債(サムライ債)発 行を計画している韓国企業は、北朝鮮による韓国・延坪島砲撃事件の 影響で昨年よりも高い利回りを提供せざるを得なくなる見通しだ。韓 国企業によるサムライ債発行額の昨年の伸び率は過去最高となったが、 11月の北の砲撃事件の影響が影を落としている。

事情に詳しい関係者によれば、今年サムライ債発行を計画してい る韓国企業はウリ銀行、通信サービスのKT、釜山銀行。英銀ロイヤ ル・バンク・オブ・スコットランド・グループ(RBS)のデータによる と、2年物日本国債と、昨年最大の韓国企業によるサムライ債起債と なった韓国中小企業銀行の2年債とのスプレッド(利回り格差)は砲 撃事件以降21ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)拡大し、121 bpとなった。

明治安田生命保険相互会社融資部の高橋俊明氏は電話インタビュ ーで、ウリやKTがこの時期にサムライ債を出すなら、それなりのプ レミアムを払わねばならないだろうと指摘。「この情勢の中で、ほとぼ りが冷めるまでは韓国ネームをやめている」と語った。

昨年の韓国企業のサムライ債発行額は前年比3倍増の1710億円 となり、ブルームバーグがデータ集計を開始した1999年以降で最も大 きな伸びとなった。同データによると、昨年の韓国企業のサムライ債 市場シェアは2倍余り増加して9.8%と、英国、豪州、オランダに次 いで4位。韓国企業による海外での起債で円建てはドル建てに次ぐ2 位だった。

日本銀行の実質ゼロ金利政策により借り入れコストが世界最低水 準となっていることから、昨年のサムライ債発行総額は32%増加した。 10年物日本国債の利回りは昨年11月末の1.185%から今月6日には

1.21%まで上昇したが、依然としてブルームバーグが調査する先進国 の32通貨で最も低い水準にとどまっている。米10年債の利回りは

3.46%、独10年債は2.96%。

北朝鮮の砲撃事件は昨年11月23日に発生。この砲撃で韓国人民 間人2人と海兵隊員2人の計4人の死者が出た。同事件を契機に韓国 企業によるサムライ債発行は途絶えた。

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