銀行の優先債保有者、損失負担の恐れも-EUの金融危機対策案で

欧州連合(EU)は金融監督当局 に銀行の優先債を減額する権限や新たな金融商品に対する拒否権を付 与することを提案した。将来の金融危機から納税者を守るための措置 の一環。

EUの行政執行機関、欧州委員会のバルニエ委員(域内市場・金 融サービス担当)は6日、電子メールの発表文で「銀行は今後も破綻 するだろうが、それは金融システム全体を崩壊させることなく行われ なくてはならない」と指摘した。

欧州委によると、現在検討されている選択肢には「こうした与信 機関が支払い能力を回復するための不可欠な手段としてすべての優先 債」の価格切り下げもしくは株式転換の権限を当局に与える案が含ま れる。

EUは2008年の米リーマン・ブラザーズ・ホールディングス 破綻をきっかけとした金融危機の再発防止を目指している。欧州各国 の政府は銀行救済に計5兆ドル(約407兆円)以上を拠出した。金 融安定化理事会(FSB)も、公的資金による支援なしで銀行の事業 縮小を可能にする権限を監督当局に与えるよう呼び掛けている。

政策団体リディファイン・ヨーロッパのマネジングディレクター、 ソニー・カプーア氏は「銀行債務のほんの一部でも株式に転換できる ならば、問題を抱える銀行の資本を一夜にして2倍、もしくは3倍に 拡大できる」と指摘。「これは金融システムのパニックを取り除くの に役立つ」と述べた。

欧州委は今回の提案に関して3月3日まで意見を求め、6月に法 案として提唱する方針。同法案は各国政府や欧州議会の承認を必要と する。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE