米銀の訴訟費、アスベストやたばこ並み-差し押さえ関連

(最終段落に株価を加えます)

【記者:Linda Sandler】

1月6日(ブルームバーグ):JPモルガン・チェースをはじめと する米銀大手各行は、金融危機の際の役割に関連する数十億ドルもの 訴訟費用の負担に直面し、昨年達成した利益と株価上昇という成果が 損なわれる恐れがあるとアナリストは判断している。

資産規模で米銀2位のJPモルガンは2010年1-9月に訴訟費 用として52億ドル(約4330億円)を計上した。前年同期に訴訟で 1000万ドルを得たのとは対照的だ。巨額詐欺事件で服役中のバーナー ド・マドフ受刑者の事業を清算している管財人や、経営破綻したリー マン・ブラザーズ・ホールディングスによる数十億ドル規模の一連の 訴訟に備えようとすれば、費用はさらに増えるだろう。

最大手のバンク・オブ・アメリカ(BOA)と3位のシティグル ープも差し押さえ対象の住宅保有者や住宅ローン担保証券(MBS) の損失が明らかになった機関投資家などが起こすさまざまな金融危機 関連訴訟に悩まされている。

米フロリダ州に拠点を置くロッチデール・セキュリティーズのア ナリスト、リチャード・ボーブ氏は「米銀は訴訟攻撃にさらされてお り、アスベストやたばこ産業のケースとよく似ている。今後数年は繰 り返し訴訟が起きるだろう」と話す。同氏はJPモルガンを買い推奨 している。

JPモルガンの株価は昨年約1.8%値上がりした。S&P500種 指数は18.7%、シティの株価は43%それぞれ上昇し、BOAの株価 は

11.4%下落している。JPモルガンの昨年7-9月(第3四半期)の 純利益は前年同期比23%増の44億ドル。税引き前利益のうち訴訟費 用に13億ドル、住宅ローン債権の買い戻し費用として10億ドルをそ れぞれ引き当てており、それがなければもっと大きな利益を計上でき たはずだ。

JPモルガンは米証券取引委員会(SEC)に提出した最新の四 半期財務報告書で、「訴訟」という言葉を約50回使っているほか、訴 訟が業績に与える影響について、シティやウェルズ・ファーゴよりも 多くの情報を開示している。このため、株主が訴訟費用に関する情報 を得られる可能性が他の銀行よりも大きいとみられる。

JPモルガンの株価は、5日終値で前日比54セント高の44.70 ドル。

原題:JPMorgan Legal Bills Soar in 2010, Menacing

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