ベルギーを投機の標的にする政治混乱-こう着続き、格下げリスクも

【記者:John Martens and James G. Neuger】

1月6日(ブルームバーグ):欧州連合(EU)で公的債務が国内 総生産(GDP)比で3番目に大きいベルギーでは、7党による連立 協議を再開できない状態が続き、国内政局のこう着が長引いている。

昨年6月の総選挙で下院第1党となった北部オランダ語圏(フラ マン地域)の分離・独立を目指す新フランドル同盟(N-VA)は、 フラマン地域へのより大きな権限移譲を求めて妥協に応じず、直ちに 連立協議に復帰するよう求めるフランス系社会党の要請を拒否してい る。

N-VAは5日遅く電子メールで公表した声明で、バルト・ドウ ェーバー党首には憲法改正の提案に関して、「根本的な原則にかかわ る一連の見解」があると表明。これに対して、フランス系社会党は景 気の失速に対処するため、「早期の組閣」を実現するよう訴えた。

ベルギーでは総選挙後7カ月にわたって政治的混乱が続き、ソブ リン債格付けが引き下げられるリスクが高まる一方、暫定政権は欧州 の財政危機の波及を懸念する投資家の不安を和らげる必要があり、財 政赤字削減を迫る圧力にさらされている。

ブルームバーグと欧州金融アナリスト協会連合会がまとめた指数 によれば、ベルギー国債相場は過去3カ月で3.9%下落し、アイルラ ンドとギリシャ、スペインを除くユーロ圏諸国で最悪のパフォーマン スとなった。

米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)による ベルギーの信用格付けは「AA+」だが、同社は昨年12月、総選挙 後の政局の行き詰まりが格下げにつながる恐れがあると指摘。暫定政 権のレインデルス財務相は12月22日にRTLテレビの番組で、今年 の早い段階で予算を削減する措置が取られなければ、「ベルギーが投 機の攻撃を受けることになるだろう」と警告した。財務相は20億ユ ーロ(約2200億円)相当の財政緊縮が必要だと見積もっている。

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