ドルが2週間ぶり高値の83円台前半維持、米雇用統計前で慎重姿勢も

東京外国為替市場では、ドルが対円 で1ドル=83円台前半と、2週間ぶりの高値水準で推移した。米経済 指標の好調を背景に景気期待が継続しており、ドルが底固さを維持し た。

ドル・円相場は午前の取引で一時83円40銭と、昨年12月23日 以来の水準までドル高・円安が進行。ただ、あす7日の米国時間には 労働省による12月の雇用統計発表を控えて、一段の取引には慎重な姿 勢も強く、午後には83円15銭まで水準を切り下げる場面も見られた。 午後3時35分現在は83円19銭付近で取引されている。

クレディ・アグリコル銀行外国為替部の斎藤裕司ディレクターは、 米民間発表の雇用統計が大幅な伸びだったという心理的な影響などを 背景に、「景気回復ムード」が強まっていると指摘。そうした中、ドル が対円で大幅高となったことで、買い戻し圧力がかかる格好になった と説明している。

給与明細書作成代行会社のオートマティック・データ・プロセッ シング(ADP)エンプロイヤー・サービシズが5日に発表した給与 名簿に基づく集計調査によると、昨年12月の米民間部門の雇用者数は、 前月比で29万7000人の増加と、2001年の集計開始以来の大幅な伸び となった。

米雇用統計を見極め

あす7日の米国時間には労働省が12月の雇用統計を発表する。ブ ルームバーグ・ニュースが5日までにまとめた市場予想(中央値)に よると、非農業部門の雇用者数は前月比で15万人の増加が見込まれて いる。

バークレイズ銀行チーフFXストラテジストの山本雅文氏は、週 末に発表される米雇用統計に対する期待感が高まって、相場には「か なり織り込まれている」と言い、「もう一段のポジティブ・サプライズ は想定しにくい」ことから、一段のドル買いは進みにくいと指摘して いる。

米人材あっせん会社チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマ スによると、昨年発表された人員削減計画の対象者は52万9973人に とどまった。人員削減が7年ぶりの高水準となった前年を59%下回っ ている。

さらに、米供給管理協会(ISM)が発表した12月の非製造業総 合景況指数は57.1と、前月の55から上昇した。前日の米国市場では、 指標の好調を背景に株高・債券安の展開となり、この日は日本株相場 も反発。日経平均株価は昨年5月以来、約8カ月ぶりに1万500円台 を回復して取引を終えている。

一方、ユーロ・ドル相場は前日の海外市場で一時1ユーロ=1.3126 ドルと、昨年12月29日以来のユーロ安値を更新。この日の東京市場 では引き続き1.31ドル台前半から半ばで上値の重い展開となった。

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