日経平均8カ月ぶり1万500円、米景気期待で輸出中心上昇

日本株相場は反発し、日経平均株価 は終値で昨年5月13日以来、およそ8カ月ぶりに1万500円台を回復 した。米国景気の回復期待や為替の円安傾向を好感し、精密機器や輸送 用機器、機械など輸出関連株中心に高い。相場全体の先高期待の強さを 映し、証券は東証1部33業種の上昇率トップ。

日経平均株価の終値は前日比148円99銭(1.4%)高の1万529円 76銭、TOPIXは同12.82ポイント(1.4%)高の924.51。東証33 業種はすべて上昇。

MU投資顧問株式運用部の野田清史チーフファンドマネジャーは、 「短期的に調整が入ったとしても、上昇基調は続くだろう。米経済指標 が強く、日米金利差の拡大から為替は円安傾向になりやすい。日本経済 は自動車や機械など、米国向け比率が高い業種が多い」と話した。

きょうの東京株式市場では、取引開始時から買いが優勢となり、日 経平均は1万500円の節目を早々に突破、午後もじりじりと上げた。東 証1部の騰落銘柄数は、値上がりが1250と、値下がりの302を大きく 上回り、幅広い銘柄が買われた。新春相場で、投資家心理を明るくさせ ているのが米景気動向だ。昨年末以降、市場予想を上回る経済指標の発 表が相次いでおり、米景気に対する楽観論が広がっている。

5日に米国で発表された12月のISM非製造業総合景況指数は

57.1と前月の55から上昇し、ブルームバーグ予想の中央値55.7を上 回った。同指数で50は、サービス業活動の拡大と縮小の境目を示す。 また、給与明細書作成代行会社のADPエンプロイヤー・サービシズが 発表した給与名簿に基づく集計調査によると、12月の米民間部門の雇 用者数は前月比29万7000人増。ブルームバーグ予想の中央値10万人 増を上回り、2001年の集計開始以来の伸びとなった。

米金利上昇でドル高・円安

同日の米国株式市場では景気に対する楽観論が広がり、S&P500 種株価指数が08年9月2日以来、ダウ工業株30種平均は08年8月11 日以来の高値。一方、同日の米債券市場は10年債利回りが一時3.49% と大幅上昇、日米金利差の拡大観測から為替市場ではドル高・円安が進 んだ。6日のドル・円相場は一時1ドル=83円40銭と、昨年12月23 日以来の円安水準となった。

米景気期待と為替の円安傾向を受け、この日の日本株市場では精密 や自動車、機械、電機など輸出関連が東証33業種の上昇率上位に並ん だ。東証1部の売買代金上位ではりそなホールディングス、三菱商事、 みずほフィナンシャルグループ、トヨタ自動車、東芝、野村ホールディ ングス、パナソニック、信越化学工業、ニコンなどが上昇。

ただ、米時間7日には12月の雇用統計が発表される。ADP雇用 統計が良好な内容だっただけに、仮に市場予想を下振れると、為替が円 高に振れる可能性もあり、見極めが必要との声が多い。証券ジャパンの 大谷正之調査情報部長は、株式相場が「11月以降上昇を続け、調整が 入ってもおかしくない状況だけに、注意が必要」と言う。

りそなが急騰

個別では、ゴールドマン・サックス証券が投資判断を「買い」に引 き上げた富士重工業が続伸。海外市場で公募増資や自社株処分を実施す る、と5日夕に発表したJVC・ケンウッド・ホールディングスがスト ップ高(制限値幅いっぱいの上昇)。りそなホールディングスが午前終 盤から急騰し、台湾で鉄道車両の大型案件受注について住友商事と取引 時間終了後に発表するとした日本車両製造が大幅高となった。

このほか、スマートフォン(高機能携帯端末)向けコイルの増産方 針が明らかになった東光をはじめ、ルネサスエレクトロニクスなど関連 銘柄の急伸も目立った。

半面、10年12月の国内ユニクロ事業の既存店売上高が前年同月比

15.5%減だったファーストリテイリングが続落。東証1部下落率上位に はケネディクス、フージャースコーポレーション、共和電業、テイクア ンドギヴ・ニーズなどが並んだ。

新興市場も上昇。ジャスダック指数は前日比0.6%高の52.49、東 証マザーズ指数は同1.3%高の445.64。個別では、倉元製作所などスマ ートフォン関連のほか、ドイツ証券が投資判断を新規「買い」に設定し た楽天が上昇。自社株買いを発表したフィスコはストップ高。半面、サ イバーエージェントなどネット関連の一角は売られた。

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