1月5日の米国マーケットサマリー:ドル上昇、83円台-株も堅調

ニューヨークの為替・株式・債 券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3153 1.3308 ドル/円 83.27 82.04 ユーロ/円 109.52 109.17

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 11,722.89 +31.71 +.3% S&P500種 1,276.56 +6.36 +.5% ナスダック総合指数 2,702.20 +20.95 +.8%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .70% +.09 米国債10年物 3.46% +.13 米国債30年物 4.54% +.13

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金(ドル/オンス) 1,373.70 -5.10 -.37% 原油先物 (ドル/バレル) 90.33 +.95 +1.06%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では、ドルが円に対して3カ月で最大 の上げとなった。昨年12月の米民間部門の雇用者数が大幅に増加し たことや、サービス業の景況指数の上昇に反応した。

ユーロは主要通貨の大半に対して下落した。スイス国立銀行(S NB、中央銀行)は、アイルランドの一部銀行の社債を流動性供給オ ペの担保として受け入れることを停止し、これが嫌気された。今週末 の米雇用統計発表を控え、北米景気に回復の兆しがみられたことを手 掛かりに、円に対してはカナダ・ドルとメキシコ・ペソが特に買われ た。

オランダの金融最大手INGグループのニューヨーク在勤外為責 任者、レーン・ニューマン氏は、「経済指標の内容は予想よりも力強 く、金曜日の雇用統計にとって良い前兆となった。これがこの日のド ルを支えた」と指摘。「米債券相場も打撃を受けている。債券が売ら れれば、最近はドルが広範に買われる」と述べた。

ニューヨーク時間午後3時37分現在、ドルは円に対して前日比

1.5%高の1ドル=83円14銭(前日は82円04銭)。一時は

1.6%高と、昨年9月15日以降で最大の上昇率となり、12月23日 以来の高値となる83円38銭を付けた。ユーロはドルに対して

1.1%安の1ユーロ=1.3157ドル(同1.3308ドル)。

◎米国株式市場

米株式相場は上昇。S&P500種株価指数は2年ぶり高値をつけ た。米民間雇用統計とサービス部門景況指数が予想以上の伸びを示し、 米景気に対する楽観が広がった。

クレジットカード会社のアメリカン・エキスプレス(アメック ス)やメディア大手のウォルト・ディズニーが上昇。ダウ工業株30 種平均の上げをけん引した。衣料小売りのJクルー・グループも高い。 関係者3人が明らかにしたところによると、米百貨店シアーズ・ホー ルディングスと米衣料アーバン・アウトフィッターズがJクルーに買 収案の提示を検討している。米肥料メーカー、モザイクは四半期利益 がアナリスト予想を上回ったのが好感され、上昇した。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株 価指数は前日比0.5%上昇の1276.55。2008年9月2日以来の高 水準。ダウ工業株30種平均は32.29ドル(0.3%)上昇し、

11723.57ドル。

キーコープのプライベートバンキング部門のチーフ投資ストラ テジスト、ブルース・マケイン氏は「朝から経済ニュースに前向きに 反応し、それが取引終了まで続いた」と述べ、「全体的に、大半の経 済統計の内容が改善しているように見受けられ、第1四半期さらに今 年は良好な勢いが続くようだ」と続けた。

◎米国債市場

米国債相場は下落。利回りは1週間ぶりの高水準に上昇した。昨 年12月の民間雇用者数の伸びが市場予想の3倍近くとなり、景気回 復のモメンタム(勢い)が強まってい る兆候が新たに示されたことが背景。

ニューヨーク連銀が長期債を購入する前には、米国債は上昇して いた。給与明細書作成代行会社のオートマティック・データ・プロセ ッシング(ADP)エンプロイヤー・サービシズが発表した給与名簿 に基づく集計調査によると、昨年12月の米民間部門の雇用者数は前 月比で29万7000人増加。ブルームバーグがまとめたエコノミスト の予想中央値は10万人の増加だった。7日発表される12月の雇用 統計では、非農業部門雇用者数は15万人増と見込まれている。

みずほセキュリティーズUSAの米国債トレーディング責任者、 ジェームズ・コンビアス氏(ニューヨーク在勤)は「雇用統計の結果 次第という面が大きい」と指摘。「予想以上の増加が示されれば、債 券相場は軟調な展開となる。投資家は状況が予想よりも速いペースで 改善しつつあると考え始めるだろう」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後1時46分現在、10年債利回りは前日比13ベーシスポイン ト(bp、1bp=0.01%)上昇の3.46%と、昨年12月29日 以来の高水準。一時は3.28%と、同月20日以来の低水準にほぼ並 ぶ場面もあった。同年債(表面利率2.625%、2020年11月償還) 価格は1 1/32下げて93 2/32。

30年債利回りは12bp上げて4.53%。一時4.54%と、先月 29日以来の高水準を付けた。2年債利回りは一時0.71%と、これ も1週間ぶり高水準。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は続落。2日間での下落率は11カ月で 最大となった。景気回復で金への質への逃避が後退するとの見方が広 がった。

経済統計で12月の米民間雇用者数が予想の3倍に近い伸びとな ったほか、サービス業の景況感を示す指数が2006年5月以来の高水 準だったことが示され、主要6通貨に対するドル指数は上昇した。前 日の金相場は成長見通しの改善を嫌気して3.1%下げ、6カ月ぶりの 大幅安だった。

ラサール・フューチャーズ・グループ(シカゴ)の金属トレーダ ー、マット・ジーマン氏は、「景気の先行き観は暖かく心地よいもの になりつつある」と指摘。「一連の強気な経済データが金や金属価格 を圧迫し、ドルを押し上げている。金などのリスク回避資産に向かっ ていた資金は、株などの高リスク資産に流出している」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 2月限は、前日比5.10ドル(0.4%)安の1オンス=1373.70ド ル

で終了。一時は昨年12月16日以来の安値となる1364ドルまで下 げていた。2日間で3.5%という下げ幅は昨年2月上旬以来で最大。

◎原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は反発。米経済統計でサービス業の業 況拡大と民間雇用の増加が示されたことから、世界最大の石油消費国 である米国で需要が拡大するとの期待が高まった。

米供給管理協会(ISM)が発表した12月の非製造業総合景況 指数は57.1に上昇し、原油先物は買い優勢に転じた。統計発表の前 にはドル指数の上昇で商品投資の魅力が薄れたとの見方から、原油先 物は2週間ぶりの安値に下げていた。

コンフルエンス・インベストメント・マネジメント(セントルイ ス)のチーフ市場ストラテジスト、ビル・オグレイディ氏は、「景気 が改善しつつあることを示す兆候が相次いでいる」と指摘。「経済統 計をみる限り、消費は伸びそうだ」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物2月限は前日 比92セント(1.03%)安の1バレル=90.30ドルで終了。一時は 昨年12月20日以来の安値となる88.10ドルまで下げていた。年初 からは10%の値上がり。

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参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 西前 明子 Akiko Nishimae +1-212-617-2601 anishimae3@bloomberg.net Editor: Shigeru Chiba 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

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