米国債:30年債利回り、3週ぶり高水準-経済指標に反応

米国債相場は下落。30年債利回 りはほぼ3週間ぶりの高水準に上昇した。昨年12月の民間雇用者数 の伸びが市場予想の3倍近くとなり、景気回復のモメンタム(勢い) が強まっている兆候が新たに示されたことが背景。

米サービス業の景況感を示す指数が発表されると、国債相場は 下げ幅を広げた。同指数は2006年5月以来の高水準となった。給 与明細書作成代行会社のオートマティック・データ・プロセッシン グ(ADP)エンプロイヤー・サービシズが発表した給与名簿に基 づく集計調査によると、昨年12月の米民間部門の雇用者数は前月比 で29万7000人増加。ブルームバーグがまとめたエコノミストの 予想中央値は10万人の増加だった。ニュ ーヨーク連銀はこの日、量的緩和第2弾の一環として、長期債の買 い入れを実施した。

モルガン・スタンレー・スミス・バーニーのチーフ債券ストラ テジスト、ケビン・フラナガン氏は「経済統計で予想を上回る数字 が続き、米連邦準備制度理事会(FRB)が量的緩和第2弾に引き 続き実施すれば、この先インフレ期待が高まるだろう」と指摘。 「これは長期債にとってはマイナスだ」と続けた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク 時間午後4時12分現在、30年債利回りは前日比12ベーシスポイ ント(bp、1bp=0.01%)上昇の4.54%。一時4.56%と、 昨年12月16日以来の高水準を付けた。同年債(表面利率4.25%、 2040年11月償還)価格は1 30/32下げて95 9/32。

10年債利回りは14bp上昇の3.46%。一時3.49%と、同 じく12月16日以来の高水準を付けた。早い段階では3.28%と、 同月20日以来の低水準にほぼ並ぶ場面もあった。2年債利回りは一 時0.73%と、12月29日以来の高水準。

雇用統計

投資家のインフレ期待を反映する10年債と同年限のインフレ連 動債との利回り格差は2.42ポイントに達した。これは昨年4月30 日以来で最大。

ADPの民間部門雇用者数の伸びは、ブルームバーグ・ニュー スが実施した調査での最も高い予想数値も上回った。

ブルームバーグの調査によれば、7日発表される12月の雇用統 計では、非農業部門雇用者数は15万人増と見込まれている。民間部 門の雇用については16万5000人増加すると予想されている。

モーガン・キーガンの債券資本市場部門プレジデント、ケビ ン・ギディス氏は「増加幅が20万人を大きく超えた場合は、景況感 が大きく改善する可能性が高い」と指摘。「雇用統計の数字は経済 が信頼感を再び高めるために必要な『一大転機』となるかもしれな い」と述べた。

「中間辺り」

米供給管理協会(ISM)が5日発表した12月の非製造業総合 景況指数は57.1と、前月の55から上昇した。ただ項目別での雇 用指数は50.5と前月の52.7から低下した。

キャピタル・エコノミクス(トロント)の米国担当チーフエコ ノミスト、ポール・アシュワース氏は顧客リポートで、「ADPは 前月サービス業の雇用が27万人増えたとしている一方、ISM非製 造業景況指数の雇用指数は、10万人を若干下回る増加と一致する水 準だ」と分析。「われわれは、実際の増加幅はこの2つの数字の中 間辺りではないかと考えている」と続けた。

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