今日の国内市況:株反落・債券反発、ユーロ下落-欧州重債務国で入札

日本株は小幅反落。直近で上昇が目 立っていた銀行や保険、証券など金融株が安い。2012年3月期の設備 投資額が過去最高になる可能性が一部で報じられたJR東海を中心に、 陸運株も下げた。

一方、米国の景気期待を背景に輸送用機器や機械、電気機器とい った輸出関連株は終日堅調に推移し、全体相場を下支えした。日経平 均株価の終値は前日比17円33銭(0.2%)安の1万380円77銭、 T OPIXは同0.11 ポイント(0.01%)安の911.69。東証1部33業種 は20業種が下落、上昇は13。

日経平均、TOPIXとも午前の取引で昨年5月以来の高値を更 新したが、その後はマイナス圏に沈む上値の重い展開だった。TOP IXが直近安値を付けた昨年11月2日から前日までの業種別上昇率 ランキングを見ると、1位が証券・商品先物取引(29%)、2位その他 金融(23%)、3位石油・石炭製品(23%)、4位銀行(19%)など。 きょうはこうした業種で安く推移するものが多かった。

もっとも、東証1部の騰落銘柄状況を見ると、値上がり950と値 下がりの557を上回っており、大型株などの主導で指数は下がったが、 広範囲の銘柄が買われた。

米国では市場予想を上回る経済指標が相次いでいる。4日には11 月の製造業受注額は前月比0.7%増と、ブルームバーグ予想の0.1%減 に反し増加。3日発表の12月の製造業景況指数は7カ月ぶりの急速な ペースで拡大した。4日の海外市場では米景気期待からドルが上昇。 主要通貨に対するドルの実効レートは0.2%高と3日続伸した。

債券反発-急落の反動と株安

債券相場は反発。先物が前日午後に売り込まれた反動や、国内株 式相場の軟調を受け、買いが優勢となった。あすの10年利付国債入札 を無難に通過できるとの見方もあり、午後には中長期ゾーンが買い進 まれる場面があった。

東京先物市場の中心限月の3月物は、前日比横ばいの140円28 銭で開始。直後にこの日の安値140円24銭まで続落したが、すぐに 140円30銭台に持ち直した。午後に再び買いが優勢となると一時は140 円57銭まで上昇幅を拡大。その後、取引終盤にかけては伸び悩み、16 銭高の140円44銭で終了した。

4日の米国市場では株式や債券相場が総じてもみ合いだったため、 朝方の国内債市場では前日午後に急落した地合いを引き継ぐとみられ ていた。先物3月物は前日午後には一時41銭安まで下落した。

しかし、大発会の取引で昨年5月14日以来の高値を更新した日経 平均株価が反落すると、債券先物には前日午後の急落の反動もあって 買いが優勢となった。市場では、あす以降に入札が続く10年超の年限 では売りが先行したが、きのうからの利回り上昇もあって10年債入札 が低調に終わるリスクは軽減したとの見方も出ていた。

現物市場で新発10年物の312回債利回りは、4日終値と同じ

1.165%で始まり、午前は1.16-1.17%で推移。午後に一時は2.5bp 低下の1.14%を付けたが、この水準では売りも出ていたもようで、4 時16分現在では0.5bp低い1.16%で推移している。

一方、超長期債は売りが優勢。20年物の123回債利回りは3.5bp 高の1.925%、30年物の33回債は2.5bp高の2.065%まで上昇した。 来週以降、30年債と20年債の入札が続く。10年超の年限における利 回りスプレッド(格差)縮小を受け、あすの新発10年債を購入しよう とする向きが20年債や30年債を売ってヘッジをかける動きもあった との声も聞かれた。

ユーロ安-ポルトガルの入札控え

東京外国為替市場では、ユーロが下落。対ドルでは1ユーロ=1.32 ドル台後半を中心に、2営業日ぶりの安値圏で推移した。欧州の高債 務国をめぐる懸念が根強い中、この日はポルトガルで年明け初の国債 入札を控え、警戒感からユーロ売り圧力がかかった。

ユーロ・ドル相場は午前に一時1.3264ドルと、2営業日ぶりの水 準までユーロ安が進行。ユーロ・円相場も朝方に付けた1ユーロ=109 円30銭をユーロの上値にじり安に展開し、午後には一時108円71銭 まで水準を切り下げる場面もあった。

一方、ドル・円相場は1ドル=82円ちょうど前後でドルが底堅く 推移した。米経済指標の改善が目立つことから、週内に発表される指 標への期待感がドルの下支えにつながっているとの指摘が聞かれた。 午前にはいったんドルが82円台を割り込んだ後、82円21銭まで反発。 午後には再び81円89銭まで軟化したものの、下値は限定的で午後3 時42分現在は82円06銭付近で取引された。

この日はポルトガルで6カ月物短期国債の入札が行われる。昨年 はギリシャとアイルランドがデフォルト(債務不履行)懸念で欧州連 合(EU)などへの救済要請に追い込まれたが、ポルトガルの入札は 欧州の高債務国が今年初めて投資家の需要を試す機会となる。

新華社通信によると、中国の李克強副首相は、同国がスペイン国 債をさらに購入する可能性があるとの考えを重ねて表明しているとい う。ただ、一部報道では、スペイン債の買い増しは市場環境によると の発言も伝わっている。

一方、米連邦準備制度理事会(FRB)が4日公表した連邦公開 市場委員会(FOMC、昨年12月14日開催)議事録では「経済の見 通しは改善しているように見受けられるものの、メンバーは概して、 経済見通しの変化は資産購入プログラムの調整を正当化するには十分 ではないと考えた。また一部メンバーは、調整を検討する前に、経済 に関する情報を集めるため、一層の時間が必要だと指摘した」と記さ れた。

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