ゴールドマン:日銀から馬場氏をチーフ・エコノミストに起用

米ゴールドマン・サックスが日本銀 行の金融機構局で金融システムの調査・分析を統括していた馬場直彦氏 を日本担当のチーフ・エコノミスト(マネージング・ディレクター)に 起用することが分かった。日銀マンが内外の投資銀行に流失する形の金 融業界での移籍が2011年の年明け早々、相次いでいる。

馬場氏は日銀同局の金融モニタリング課で経営分析グループ長を 務めるなど、18年以上のキャリアを持つ。同氏のゴールドマンへの入社 は今月中の予定。ゴールドマンのパートナーで、チーフ日本株ストラテ ジストのキャシー・松井氏が明らかにした。

ゴールドマンは、国際決済銀行(BIS)での勤務経験も持つ馬場 氏の起用により、グローバルな視点からのマクロ経済、金融市場分析な どを投資家に提供していくとみられる。日銀から民間金融機関への移籍 は、瀬之口潤輔氏を金融セクターのシニアアナリストに採用した三菱U FJフィナンシャルグループに続き今年2人目となった。

松井氏はブルームバーグ・ニュースの取材に「われわれが探してい たのは単なるマクロエコノミストでなく、強いリサーチ能力、マーケッ トにおける経験、そしてグローバルな見識を同時に備えたユニークな人 材だ」と述べた。馬場氏は慶応義塾大学卒で92年に日銀に入行。カリ フォルニア大学バークレー校で経済学博士号を取得している。

「日銀は人材のプール」

馬場氏と、三菱UFJモルガン・スタンレー証券に今月移籍した瀬 之口氏は、日銀で国際金融システムや資本市場に関するリポート作成に 携わっていた。金融市場では、より厳しい国際規制の対象となる「G- SIFIs」選定や、規制強化の影響について野村ホールディングスな ど金融機関や投資家の関心が高まっている。

クレディ・アグリコル証券の加藤進チーフ・エコノミストは「日銀 は人材のプールだ。教育とトレーニングが充実している」と述べた。給 与面などでの厚遇に加え、外国投資銀行が日本に根付き、「人材にスポ ットライトを当てる環境」を用意し始めたことから、以前は難しかった 日銀や政府からの人材の獲得、流動化が活発になってきたと指摘した。

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