米ゴールドマン:自己資金による投資戦略、フェースブックでも健在

米投資銀行ゴールドマン・サ ックス・グループがソーシャル・ネットワーキング・サービス (SNS)最大手、米フェースブックへの出資を決めたことや 富裕層の顧客にフェースブック株を提供する計画は、自己資金で 投資するロイド・ブランクファイン最高経営責任者(CEO)の 手法が引き続きうまく機能していることを示すものだ。

金融危機をきっかけにモルガン・スタンレーなど競合他社 は自己資金を活用するリスクテークを縮小した。一方、顧客に 対してアドバイザーや金融業者としてだけでなく、共同投資家 の役割も果たす戦略をブランクファインCEOは引き続き採用 している。フェースブックの案件は、新たな米国の金融規制や 今後導入される国際的な自己資本規制によっても、従来の戦略に 変化がないことを示唆している。

バークレイズ・キャピタルのアナリスト、ロジャー・フリ ーマン氏(ニューヨーク在勤)は「従来のモデルは変わってい ない」とした上で、「状況が落ち着けば、以前の多くの活動が引き 続き許容される」と指摘する。

監督当局への届け出によると、ゴールドマンは顧客資金ではな く自己資金を使って企業や不動産に投資する手法によって、2001年 末以降計94億ドル(約7800億円)を稼ぎ出した。ただ、こうした 事業は不安定さを伴い、07年には38億ドルの収入をもたらしたが、 翌年は39億ドルの損失を被った。

中国工商銀行への投資

ゴールドマンが大成功を収めた案件の1つに、06年1月の 中国工商銀行への投資がある。9カ月後に新規株式公開(IPO) が実施され、IPOが行われた四半期に9億4900万ドルの投資 利益を計上し、その後4年間で計35億ドルの利益を生んだ。

ゴールドマンは同社の複数のプライベートエクイティ(P E、未公開株)投資ファインドとともに工商銀に投資し、顧客や 自社の関係者が共同で株式に投資することを可能にした。

ゴールドマンは同様の手法をフェースブックでも採用して いる。事情に詳しい複数の関係者によると、ゴールドマンは未 公開のフェースブックの株式4億5000万ドル相当を取得し、 富裕層向け資産運用部門の顧客に約15億ドル相当の投資機会を 提供する。ゴールドマンのパートナーはすべて同部門の顧客であり 、彼らにも投資のチャンスが与えられるもようだ。

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