1月4日の海外株式・債券・為替・商品市場(Update2)

欧米市場の株式、債券、為替、 商品相場は次の通り。

◎NY外為:ドル上昇、株や商品の下落で-82円01銭

ニューヨーク外国為替市場ではドルが主要通貨に対して上昇。S &P500種株価指数が軟調に推移し、原油相場も2年ぶり高値から 下落するなか、安全通貨としてのドルに買いが集まった。

チリ・ペソはドルに対して1989年6月以来の大幅安。同国の 中央銀行は前日、ペソ安を誘導するため120億ドル相当(約9800 億円)のドル買い計画を明らかにした。原油相場が値下がりするなか、 カナダ・ドルは2年半ぶりの高値水準付近から下落。英ポンドは上昇。 同国の製造業の拡大ペースが16年ぶり高水準となったことが手掛か り。

為替取引を手掛けるテンパス・コンサルティングのストラテジス ト、ジョン・ドイル氏は、「ドルはユーロに対する下げを埋めた。米 株式相場の下落もそのきっかけになっている」と指摘。「この日はや やリスク回避の展開となっており、ドルにとってプラスだ」と述べた。

主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE)の ドル指数はニューヨーク時間午後4時11分現在、前日比0.4%上 げて79.427。前日は79.127だった。

ドルはユーロに対して0.4%高の1ユーロ=1.3308ドル(前 日1.3361ドル)。ドルは円に対して0.3%高の1ドル=82円01 銭(同81円74銭)。円はユーロに対してほぼ変わらずの109円 11銭。一時は110円24銭と、昨年12月21日以来の安値を付け た。

カナダ・ドルは米ドルに対して10営業日ぶりに下落し、前日比

0.5%安の1米ドル=99.88カナダ・セント(前日99.38カナ ダ・セント)。前日は一時98.89カナダ・セントと、08年5月以 来の高値水準を付けた。

ドルは円に対して上昇。米商務省がこの日発表した11月の製造 業受注額は前月比0.7%増加した。ブルームバーグ・ニュースがま とめたエコノミスト予想の中央値は0.1%減だった。前月は0.7% 減(速報値0.9%減)に修正された。

トロント・ドミニオン銀行のチーフ通貨ストラテジスト、ショー ン・オズボーン氏は、「米国の統計はかなり好調で、それはドルの一 段高もあり得ることを示唆している」と述べた。

労働市場

エコノミスト調査によると、7日に発表される12月米雇用統計 で非農業部門雇用者数は3カ月連続で増加したもようだ。予想通りで あれば、昨年の雇用の伸びは約100万人となる。

ブルームバーグがエコノミスト61人を対象にまとめた調査の中 央値によると、12月の雇用者数は14万人増が予想されている。失 業率の予想は9.7%への低下。前月は9.8%だった。

バンク・オブ・モントリオールの外国為替ディレクター、ブレー ク・ジェスパーセン氏(トロント在勤)は「当社では今回も再び雇用 の伸びがかなり堅調になると予想している」と指摘。「市場はかなり 楽観的だ」と述べた。

米連邦準備制度理事会(FRB)がこの日公表した連邦公開市場 委員会(FOMC、昨年12月14日開催)の議事録によると、メン バーは経済の改善状況について、6000億ドルの国債購入計画を縮小 できるだけの水準には達していないとの見解を示した。

チリ・ペソが下落

チリ・ペソは下落。チリ中央銀行のグレゴリオ総裁は前日、5日 から2月9日まで外国為替市場で1日当たり5000万ドル相当のド ルを購入する計画を発表した。

ペソはドルに対して4.6%安。昨年下期には17%高と、ブルー ムバーグがデータを集計する通貨の中ではオーストラリア・ドルに次 いで2番目に大きい上昇率だった。

英ポンドはドルに対して0.7%高。ユーロに対しては1.1%値 上がり。12月の英製造業指数は58.3と、11月の57.5から上昇 し、1994年9月以来の高水準となった。

◎米国株:下落、商品相場安で素材関連に売り

米株式相場は下落。ドル上昇に伴う商品相場安を背景に、素材株 に売りが広がった。

米連邦公開市場委員会(FOMC、昨年12月14日開催)の議 事録が公開されると、株式は下げ幅を縮小した。議事録には、国債購 入計画を縮小できるほど、景気は十分に回復していないとの見解が記 されていた。米産金最大手ニューモント・マイニングは下落、フリー ポート・マクモラン・カッパー・アンド・ゴールドも安い。S&P 500種株価指数の素材株価指数は下落した。

S&P500種株価指数は前日比0.1%下落の1270.20。ダウ 工業株30種平均は20.43ドル(0.2%)上昇し、11691.18ド ル。

アクシオム・キャピタル・マネジメント(ニューヨーク)のリア ム・ダルトン社長は、「今年の初めに株価が上昇するとは考えにくい。 景気の強弱を示す材料が混在しており、景気は改善しているとしても、 依然として大型の強気相場を支えられるほど十分ではない」と指摘し た。

今年の株見通し

モルガン・スタンレーの米株式戦略責任者のアダム・パーカー氏 によると、米株は今年末までに、企業利益の伸び鈍化を背景に下落す る見通しだ。同氏が率いるチームが発表した3日付のリポートによる と、S&P500種は年末までに1238と、前日の終値から2.7%の 値下がりが予想されている。

S&P500種採用企業の今年の利益予想は1株当たり93ドル、 来年は98ドルとなっている。

ニューモントなど個別銘柄

ニューモントは下落。この日のニューヨーク金先物相場は、急反 落。景気回復で金への逃避買いが鈍るとの見方が広がり、大幅安とな った。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先 物2月限は、前日比で3.1%安の1オンス=1378.80ドルで終了 した。

フリーポートも安い。この日の銅相場は大幅下落。製造業者は需 要に対応できるだけ十分な材料を確保しているとの観測が背景だった。

メトロPCS

メトロPCSコミュニケーションズは6.5%高。ドイツ銀行は、 携帯電話事業者のメトロPCSの株価予想を1株当たり15ドルから 20ドルに引き上げ、「短期買い銘柄」リストに加えた。

アルミ生産最大手のアルコアは上昇。米経済専門局CNBCの番 組「マッド・マネー」の司会者ジム・クレーマー氏は、アルコア株が 22ドルまで上昇する可能性があると指摘した。同氏は今年のアルミ 需要について、自動車や航空機への需要拡大のほか、住宅業界でも必 要とされていることから、「大幅に増加するだろう」と述べた。

さらにクレーマー氏は、アルコアが「主要な」買収先ターゲット でもあると指摘した。

FOMC議事録では、「経済の見通しは改善しているように見受 けられるものの、メンバーは概して、経済見通しの変化は資産購入プ ログラムの調整を正当化するには十分ではないと考えた。また一部メ ンバーは、調整を検討する前に、経済に関する情報を集めるため、一 層の時間が必要だと指摘した」と記された。

◎米国債:ほぼ変わらず-議事録の景気改善指摘で上げ消す

米国債相場はほぼ変わらず。米連邦準備制度理事会(FRB)が 公表した連邦公開市場委員会(FOMC、昨年12月14日開催)の 議事録で、景気の改善が指摘されたため、上昇分を失った。

5年債は一時、上げを主導した。債券引き受け企業が金利変動に 対するヘッジ目的で売っていた米国債を社債発行完了後に買い戻すと の観測が背景にあった。議事録によると、当局は経済の改善状況につ いて、6000億ドルの国債購入計画を縮小できるだけの水準には達し ていないとの見解を示した。

ドイツ銀行の金利ストラテジスト、アレックス・リー氏は「全般 的に、FRBの政策当局者は景気回復がペースは少し遅いものの、モ メンタム(勢い)を増しつつあると考えている」と指摘。「景気のモ メンタムの強まりに対して国債投資家が懸念しているのは確かだ。そ れが米国債の弱い地合いにつながっている」と続けた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後5時6分現在、5年債利回りは1ベーシスポイント(bp、1 bp=0.01%)上昇の2.01%。一時2.04%まで上昇したが、

1.95%に下げる場面もあった。同年債(表面利率2.125%、2015 年12月償還)価格は1/32安の100 18/32。

10年債利回りはほぼ変わらずの3.33%。一時3.37%まで上 げた。

議事録

この日発表されたFOMCの議事録では、量的緩和プログラムの 開始以降、成長は上向いているものの、政策当局は、しばらく高水準 で推移すると見込まれる失業率、およびFRBが望む水準を下回って いるインフレ率を引き続き重視すると説明した。

ノバスコシア銀行の米国債トレーディング責任者、チャールズ・ コミスキー氏(ニューヨーク在勤)は「FRBが量的緩和第2弾への 見方を変えるには、1、2カ月よりも長い期間で堅調な成長が見られ ることが必要だ」と指摘。「変更には高い基準を設定している」と付 け加えた。

ブルームバーグが実施したエコノミスト調査によれば、7日発表 の雇用統計では、非農業部門雇用者数は14万人増と見込まれている。

米商務省が4日発表した11月の製造業受注額は前月比0.7% 増。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央値 は0.1%減だった。

国債入札

プライマリーディーラー(政府証券公認ディーラー)は、来週実 施される3年、10年、30年債入札の規模を総額660億ドルと見込 んでいる(中央値)。3年債が320億ドル、10年債は210億ドル、 30年債は130億ドルとの予想だ。

年間で1兆ドルを超える財政赤字を埋めるために、政府は国債発 行を拡大したが、その後は入札規模を縮小させている。昨年1月の3 年、10年、30年債の入札規模は計740億ドルで、その後徐々に規 模を縮小し、12月は660億ドルだった。米財務省は来週の入札規 模を6日に発表する。

◎NY金:急反落、1400ドル割れ-景気回復期待で質への逃避逆流

ニューヨーク金先物相場は急反落。景気回復で金への逃避買いが 鈍るとの見方が広がり、6カ月ぶりの大幅安となった。

この日発表の経済統計では11月の製造業受注が予想外に増加し た。前日の統計では12月の製造業景況が7カ月ぶりの急速なペース で拡大したことが示された。昨年は欧米の債務問題が悪化するなかで 金が買いを集め、株式と債券市場を上回るパフォーマンスで10年連 続高となった。

リンド・ウォルドック(シカゴ)の市場担当シニアストラテジス ト、アダム・クロフェンシュタイン氏は、「金市場は一転した」と指 摘。「質への逃避が逆流しつつある。流入が期待されていた資金は姿 を消した」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 2月限は、前日比で44.10ドル(3.1%)安の1オンス=

1378.80ドルで終了。中心限月としては7月1日以降で最大の値下 がり。前日は終値としての過去最高値を更新した。日中の過去最高値 は昨年12月7日に記録した1432.50ドル。

◎NY原油:反落、ドル高で商品全体に売り-終値89.38ドル

ニューヨーク先物相場は反落。前日につけた2年3カ月ぶり高値 から下げた。ドルが堅調となり、貴金属を含む商品全体に売りが出た。

世界的に景気が回復し、通貨や株式への投資が広がるとの見方か ら原油相場は7週間ぶりの大幅安となった。ドル上昇は商品需要を弱 める。12月は原油が8.6%上昇した一方、ドルは3%下落した。

エネルギー関連の商品に重点を置くヘッジファンド、アゲイン・ キャピタル(ニューヨーク)のパートナー、ジョン・キルダフ氏は 「商品相場上昇の一因は価値保存という意味で商品が最後の逃避通貨 になっていたことだ」と指摘。ただ、現在は「景気見通しがドルを支 援している」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物2月限は前日 比2.17ドル(2.37%)安の1バレル=89.38ドルで終了した。 これは昨年11月16日以来の大幅安。

◎欧州株:続伸、エクストラータに買い-英FT100種が6000回復

欧州株式相場は続伸し、指標のストックス欧州600指数の2日 間の上げ幅は過去1カ月で最大となった。ロンドン市場の鉱山株上昇 が寄与した。

銅相場が過去最高を記録したことを背景に英産銅会社アントファ ガスタと、同業でスイスのエクストラータが買われ、資源銘柄で構成 する指数が上昇。英石油会社BPは5.9%上げた。メキシコ湾で発 生した原油流出事故で設立された200億ドル(約1兆6700億円) 規模の被害者補償基金を管理する弁護士、ケネス・ファインバーグ氏 が、同基金の半分で補償を賄えると発言したことが手掛かり。

仏小売りのカルフールは1.3%上昇。バンク・オブ・アメリカ (BOA)メリルリンチ・グローバル・リサーチが同銘柄の投資判断 を引き上げたことが買いにつながった。

ストックス欧州600指数は前日比0.9%高の280.38で終了。 前日は先月21日以降で最大の上げだった。英国株の指標であるFT 100種指数は前営業日比1.9%高の6013.87となった。前日の英 国市場は祝日のため休場だった。

SGハンブロス・バンク(ロンドン)のアンドルー・ポッパー最 高投資責任者(CIO)はブルームバーグテレビジョンとのインタビ ューで、「引き続き楽観的だ。高リスク資産への傾斜は続くだろう。 株式相場のほか、とりわけ商品などの資産相場が前向きな見通しを表 していると注視している」と語った。

4日の西欧市場では、18市場中11市場で主要株価指数が上昇 した。

アントファガスタは0.6%、エクストラータは0.3%それぞれ 上げた。ストックス欧州600指数の資源指数は一時2.7%高と、 2008年7月以来の高値を付けた。

◎欧州債:独2年債4日ぶり下落-インフレ加速や株高に伴う需要減

欧州債市場では、ドイツ2年債相場が4営業日ぶりに下落。ユー ロ圏のインフレ率が2008年以来の高水準に上昇したほか、株高で 域内で最も安全とされるドイツ国債に対する需要が後退した。

独2年債利回りはほぼ3カ月ぶりの低水準付近から上昇に転じた。 MSCIアジア太平洋指数が7日続伸したのに加え、ストックス欧州 600指数は一時1.3%上げ、約1カ月ぶりの大幅高となった。

ロイズ・バンク・コーポレート・マーケッツ(ロンドン)の市場 ストラテジー責任者、チャールズ・ディーベル氏は「ドイツ国債には 利回り上昇リスクがある。堅調に回復してきた2年債は売られやすい」 と語った。

ロンドン時間午後4時15分現在、独2年債利回りは前日比2ベ ーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の0.83%。同年債 (表面利率1%、2012年12月償還)価格は0.03ポイント下げて

100.325。独10年債利回りは2bp下げ2.89%。

欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)が4日発表した昨年 12月のユーロ圏消費者物価指数は前年同月比2.2%上昇。11月の

1.9%上昇から加速し、08年10月以来の高いインフレ率となった。 ブルームバーグ・ニュースがエコノミスト21人を対象にまとめた調 査の中央値では2%上昇が見込まれていた。

◎英国債:軟調、10年債利回り3.46%に上昇-2年債1.14%

英国債相場は軟調に推移し、10年債利回りは前営業日比5ベー シスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し3.46%となった。 2年債利回りも5bp上昇の1.14%。

この日のポンド相場は主要16通貨に対し全面高。4日発表され た経済統計で、12月の英製造業の拡大ペースが16年ぶり高水準と なったほか、インフレ期待が高まったことが示された。

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参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 西前 明子 Akiko Nishimae +1-212-617-2601 anishimae3@bloomberg.net ニューヨーク 大塚 美佳 Mika Otsuka +1-212-617-5823 motsuka3@bloomberg.net Editor:Tsuneo Yamahiro, Shigeru Chiba 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

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