円高が一服、対ドルで82円台に軟化-内外株堅調で買い圧力弱まる

東京外国為替市場では、ドル・円相 場が1ドル=82円台前半と、円が4営業日ぶりの水準に下値を切り下 げた。内外の株価堅調を背景に、リスクを回避する動きは出にくく、 円買い圧力が緩和する格好となった。

三井住友銀行市場営業統括部の山下えつ子チーフ・エコノミスト は、年末年始に80円台後半まで円高が進んでいたが、年初は海外と日 本の株価が取りあえず堅調となっているため、円買い持ち高の調整を 背景に「円高進行も一服している」と説明。その上で、「米景気がある 程度持ち直しているという見方がコンセンサス」となる中で、週内は 雇用統計を見極めたいとの姿勢が強まるとみている。

前日の取引で80円93銭と、昨年11月9日以来の水準までドル 安・円高が進んでいたドル・円相場はこの日の東京市場でドル買い・ 円売りが先行。午後の取引では一時82円23銭と、4営業日ぶりの円 安値を付けている。午後4時現在は82円12銭付近で取引されている。

3日の米株式相場は主要3株価指数がそろって上昇。S&P500 種株価指数は終値ベースで2008年9月3日以来の高値となった。株価 の予想変動率の指標であるシカゴ・オプション取引所(CBOE)の ボラティリティ指数(VIX指数)はやや低下している。

新年初日の取引を迎えた日本株相場は反発し、日経平均株価は終 値で昨年5月14日以来の高値を付けた。円は主要16通貨に対してほ ぼ全面安となり、ユーロ・円相場は一時1ユーロ=109円72銭と、昨 年12月22日以来の円安値を付けている。

米景気動向を見極め

米供給管理協会(ISM)が3日に発表した12月の製造業景況指 数は57と、前月の56.6から上昇し、昨年5月以来、7カ月ぶりの高 水準となった。また、新規受注指数が60.9と5月以来の高水準となっ たほか、生産指数も60.7に上昇している。

クレディ・スイス証券外国為替調査部の深谷幸司チーフ通貨スト ラテジストは、米国の経済指標が「そこそこいい」状況で、景気のト レンド自体は強く、いずれは雇用情勢にも反映されていくと説明。加 えて、年初からの相場動向を見ると、基本的に全体の流れが「リスク・ オン(選好)」になっているとした上で、対円でのドル売りは「ファン ダメンタルズ(経済の基礎的諸条件)的にも金利的にも理由が見当た らない」としている。

一方、この日の米国時間には昨年12月14日に開催された連邦公 開市場委員会(FOMC)の議事録が公表されるほか、11月の製造業 受注が発表される。

また、今週は7日に昨年12月の米雇用統計の発表が控えている。 ブルームバーグ・ニュースが4日までにまとめた市場予想では、非農 業部門の雇用者数は前月比で14万人の増加と、昨年11月の3万9000 人増を上回る伸びが見込まれている。

さらに、7日には米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ 議長が上院予算委員会で議会証言を行う。

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