1月3日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、 商品相場は次の通り。

◎外国為替:ドル上昇、米製造業統計に反応-81円台後半

ニューヨーク外国為替市場ではドルが円に対し、11営業日ぶり に上昇した。米供給管理協会(ISM)が発表した12月の製造業景 況指数の上昇が手掛かり。

原油や株式相場の値上がりを追い風に、カナダ・ドルは米ドルに 対して2008年5月以来の高値水準に上昇。エストニアは1日に17 カ国目のユーロ圏加盟国となった。ブラジル中央銀行が今月の会合で 利上げに踏み切るとの見方から、ブラジル・レアルは約2年ぶりの高 値を付けた。ドルはこれまで、04年以来最長の対円連続安となって いた。景気回復の兆しが手掛かり。

マニュファクチャラーズ&トレーダーズ・トラスト(ニューヨー ク州バッファロー)の主任通貨トレーダー、ブライアン・テーラー氏 は、「こうした経済指標の発表を受けて、市場参加者はよりリスクの 高い資産に資金を投じ始めることに一段の安心感を覚えるだろう」と 指摘。「資金は資源国通貨に流れており、原油や株式が値上がりする なか、カナダ・ドルが上昇している」と述べた。

ニューヨーク時間午後4時3分現在、ドルは円に対して前営業日 比0.8%高の1ドル=81円74銭(前営業日は81円12銭)。昨 年12月20日から年末まで続いたドルの円に対する連続安は過去6 年間で最長だった。ドルはユーロに対して0.2%高の1ユーロ=

1.3353ドル(同1.3384ドル)。ユーロは円に対して0.6%高 の109円14銭(同108円47銭)。

最近の円上昇は持続不可能との懸念もドルの支えになった。ドル の円に対する相対力指数(RSI、期間14日)は先週末に30を下 回り、ドルが値を戻す可能性を示唆した。

カナダ・ドル

カナダ・ドルは米ドルに対して9営業日続伸。この日は0.4% 高の1米ドル=99.37カナダ・セント。一時は98.89カナダ・セ ントと、08年5月以来の高値を付けた。カナダと英国、オーストラ リア、ニュージーランド、日本の金融市場はこの日、休場だった。

シティグループのG10通貨戦略責任者、スティーブン・イング ランダー氏(ニューヨーク在勤)は、「昨年から継続するトレンドは リスク選好の流れだ。今年は資源国通貨が好まれるだろう」と指摘。 「当社は長期にわたりカナダ・ドルに強気だ」と述べた。

ブラジル・レアルはほとんどの主要通貨に対して上昇。トンビニ 総裁率いるブラジル中央銀行が今月、利上げに踏み切るとの見方が背 景にある。トンビニ氏はこの日、ブラジル中銀の総裁に就任した。ブ ルームバーグのデータによると、ブラジルの銀行間金利先物の動向で は、今月18-19日の会合で同国の政策金利が現行の10.75%から

0.5ポイント引き上げられることが示唆されている。

ブラジル・レアルはドルに対して一時1%高の1ドル=

1.6435レアルと、08年9月以来の高値を付けた。レアルは円に 対して一時1.5%高。

ドル指数

主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE) のドル指数は、前営業日比0.2%高の79.196。前営業日は

78.775と、昨年11月23日以来の安値となっていた。

米供給管理協会(ISM)がこの日発表した12月の製造業景況 指数は57と、前月の56.6から上昇した。ブルームバーグ・ニュ ースがまとめたエコノミスト予想中央値も57だった。同指数では 50が製造業活動の拡大と縮小の境目を示す。

ユーロはドルに対して昨年は6.5%下落した。欧州のソブリン 債危機をきっかけに、通貨同盟が崩壊するとの懸念が強まった。

ゲイン・キャピタル・グループのシニア為替ストラテジスト、エ リック・ビロリア氏は、「ユーロを保有し続けることは確実にリスク を伴う。債務懸念が続いているため、私はユーロの売りを望む」と述 べた。

◎米国株:上昇、株高継続の思惑―投資判断引き上げや製造業堅調で

米株式相場は上昇。主な株価指数は1カ月ぶりの大幅高となった。 アナリストの投資判断引き上げに加え、製造業活動の拡大を受けて、 株高が今年も続くとの見方が強まった。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)は6.4%上昇。同行はフレ ディマック(連邦住宅貸付抵当公社)、ファニーメイ(連邦住宅抵当 金庫)との住宅ローン買い戻し問題で、解決に向けて現金支払いなど で合意したことを明らかにした。

ドイツ銀行が買いを推奨したアルコアは2.7%高。ゼネラル・ モーターズ(GM)も高い。ゴールドマン・サックス・グループが 「買い」で新たに投資判断を始めたことがきっかけ。JPモルガン・ チェースが投資判断を引き上げたボーイングは1.8%高。

S&P500種株価指数は前営業日比1.1%上昇の1271.89。 終値ベースで2008年9月3日以来の高値となった。先月は6.5% 上げ、12月としては1991年以来の大幅高だった。ダウ工業株30 種平均は93.24ドル(0.8%)上昇し、11670.75ドル。

レイモンド・ジェームズ・アソシエーツのチーフ投資ストラテジ スト、ジェフリー・ソー氏は「ほぼ20年ぶりの高い伸びを示した 12月の強い地合いを引き継いで上昇している」と指摘。「短期的な 下落見通しから私はやや慎重になっているが、下げは買いの好機だ」 と述べた。

2010年は13%高

S&P500種は2010年に13%上昇。ブルームバーグとS& Pがまとめたデータによると、09年3月以降の上昇率は86%とな った。

S&P500種は7月につけた昨年の安値から24%戻している。 企業収益が予想を上回ったことや米連邦準備制度理事会(FRB)が 6000億ドル規模の追加の米国債購入を発表したことが背景。株価 が2年ぶりの高値に上昇したことを受け、実績ベースの株価収益率 (PER)は15.9倍と、昨年6月以降で最高になった。

過去データによると、月初の営業日は全体の平均よりも株価は上 昇している。特に過去数カ月は顕著で、過去5カ月の上昇率上位3営 業日のほか、2010年の上位25営業日のうちの5日が月初の営業日 となった。

小型株が好調

S&P500種との比較で米小型株の上げは2003年以降で最大 になっており、景気回復から3年連続の上昇を遂げるとの見方をブラ ックロックやJPモルガン・ファンズなどが示した。

時価総額(中間値)が5億2850万ドルの小型株で構成される ラッセル2000指数は2010年に25%上昇。S&P500を13ポ イント上回った。ブルームバーグによれば、この成績により、S&P 500種のラッセルに対するバリュエーションは過去最低となった。

米供給管理協会(ISM)の12月の製造業景況指数が発表され ると、株価は上げ幅を拡大した。同指数は57と、前月の56.6か ら上昇した。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想 と一致した。同指数では50が製造業活動の拡大と縮小の境目を示す。

11月の米建設支出は前月比0.4%増加した。これで3カ月連続 のプラス。住宅建設や連邦政府プロジェクトの支出が増えた。ブルー ムバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は0.2%増だった。

シティグループは今年のS&P500種の予想を従来の1300か ら1400前後に引き上げた。これは前年比で11%上昇に相当する。 シティはダウ平均の予想も12200ドルから13150ドルに上方修正 した。

◎米国債:下落、経済統計で売り-製造業活動の拡大などで

米国債相場は下落。12月の製造業活動が過去7カ月で最も速い ペースで拡大したことや、11月の建設支出の増加に反応した。

ただニューヨーク連銀が77億9000万ドル相当の米国債を購 入したと発表すると、相場は下げを縮めた。今週発表される12月の 雇用統計では、3カ月連続での雇用増加が見込まれている。

SEIインベストメンツで80億ドル相当の資産運用に携わるシ ョーン・シムコ氏は、「景気が自律的回復の兆候を示し、供給もうま くコントロールされた状態が続く限り、利回りは上昇する。売り圧力 の中に見られるのはこうした点だ」とした上で、「金利は上向くだろ うが、動きは不安定だろう」と加えた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後3時25分現在、10年債利回りは前営業日比4ベーシスポイ ント(bp、1bp=0.01%)上昇し3.33%。一時は12bp上 昇の3.42%を付ける場面もあった。同年債(表面利率2.625%、 2020年11月償還)価格は9/32下げて94 1/8。

30年債利回りは4.38%。一時は11bp上げて4.44%と、 日中ベースでは昨年12月28日以来の大幅上昇となった。

ニューヨーク連銀はこの日、2018年2月から20年8月に償還 を迎える米国債を購入した。証券会社が差し出した額は170億ドル。

「大規模」な買い入れ

ソシエテ・ジェネラルの米国債トレーダー、ショーン・マーフィ ー氏は、「経済指標が若干改善したことで下げたが、ニューヨーク連 銀の国債買い入れが大規模だったため、相場はやや戻し、不安定な動 きとなった」と述べた。

ニューヨーク連銀がこの日購入した米国債は、証券会社が差し出 した米国債全体の46%と、過去10回の購入の平均34%を上回り、 12月15日以降では最高となった。

2年債と10年債の利回り格差は一時2.78ポイントと、12月 27日以降で最大となった。

米財務省は来週実施する3、10、30年債入札の発行額を6日 に発表する。

2010年の上昇

バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチの指数によると、過去最 低水準のインフレ率や10%近い失業率が続く中、10年の米国債の リターンは5.9%と、09年のマイナス3.7%からプラスに戻した。 ただ前月は、景気改善の兆候から1.8%のマイナスだった。

米供給管理協会(ISM)が発表した12月の製造業景況指数は 57と、前月の56.6から上昇した。ブルームバーグ・ニュースがま とめたエコノミスト予想中央値も57だった。同指数では50が製造 業活動の拡大と縮小の境目を示す。また商務省が発表した11月の建 設支出(季節調整済み、年換算)は前月比0.4%増加し、ブルーム バーグがまとめたエコノミスト予想の中央値を上回った。

ブルームバーグが実施したエコノミスト調査によれば、7日発表 の雇用統計では、非農業部門雇用者数は14万人増と見込まれている。

◎金先物:終値ベースで過去最高値、欧州債務危機で逃避需要

ニューヨーク金先物相場は終値ベースで過去最高値を記録。欧州 のソブリン債危機を背景とした逃避需要で買われた。

2010年の金先物相場は2007年以来で最大の30%高となり、 10年連続でプラス。格付け会社のムーディーズ・インベスターズ・ サービスは先月、ギリシャとスペインを格下げする可能性を示唆した ほか、アイルランドを5段階格下げした。金はこの日、英ポンド建て で過去最高値を更新した。

ラサール・フューチャーズ・グループ(シカゴ)の金属トレーダ ー、マット・ジーマン氏は、金融緩和政策に商品価格が押し上げられ ていると指摘。「将来のインフレ懸念はあらゆる商品価格を押し上げ、 投資資金は今後も現物資産に向かうだろう」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 2月限は、前営業日比で1.50ドル(0.1%)高の1オンス=

1422.90ドルで終了し、終値としての過去最高値を更新した。日 中の過去最高値は昨年12月7日に記録した1432.50ドル。

◎原油先物:上昇、2年3カ月ぶり高値-需要の拡大観測で

ニューヨーク原油先物相場は上昇。2年3カ月ぶりの高値をつけ た。石油の最大消費国である米国で今年は景気回復が持続し、需要が 押し上げられるとの期待が高まった。

米供給管理協会(ISM)の統計で、12月の製造業活動が過去 7カ月間で最速のペースで拡大したことが示された。米エネルギー省 が先週発表した統計によると、12月24日までの週の燃料需要は 2008年5月以来の高水準に拡大した。

エネルギー顧問会社、オイル・アウトルックス・アンド・オピニ オンズ(ヒューストン)のカール・ラリー社長は、「原油は今年最も 有望な投資先の一つに数えられそうだ」と指摘。「早めに買いを入れ ようと投資家は急いでいる。どう見ても今年、原油が買いを集めるの は確実だ」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物2月限は前営 業日比17セント(0.19%)高の1バレル=91.55ドルで終了し た。終値としては2008年10月3日以来の高値。昨年は年間で 15%上昇した。

◎欧州株:上昇、株高継続の観測で-自動車やラガルデールに買い

欧州株式相場は上昇。ほぼ2週間ぶりの大幅高となった。企業利 益と経済成長の拡大を背景に、昨年の株価上昇が今年も続くとの見方 から買いが入った。

ドイツのスポーツカーメーカー、ポルシェは急伸。同社に対する 20億ドルを超える損害賠償訴訟で米連邦裁判事が訴えを却下したこ とを好感した。フランス最大の出版社ラガルデールも大幅高となった。 同社は国際雑誌事業の売却に向けて協議していることを明らかにした。 中国事業は「全く減速が感じられない」との認識を示した広告代理店 のJCデコーも高い。

ストックス欧州600指数は前営業日比0.8%高の278.02と、 12月21日以降で最大の上げとなった。英国とアイルランドは引き 続き休場。ブルームバーグのデータによると、同指数の出来高は約 14億株。2010年の平均は42億株だった。

野村ホールディングスのストラテジスト、イアン・スコット氏 (ロンドン在勤)は「新年入りし、株式投資家は明らかに強気に傾斜 している。バリュエーション(株価評価)に加え、2011年に企業 業績がさらに拡大する可能性が高いことも株価を下支えている」と指 摘した。

3日の西欧市場では、取引があった16市場のうち15市場で主 要株価指数が上昇した。

ポルシェは15%高と、2009年4月以来の大幅な上げ。ラガル デールは9.4%上昇。JCデコーは2.4%高。

◎欧州債:独2、5年債が上昇-域内の資金調達懸念で安全需要

欧州債市場では、ドイツ2年債が上昇。域内の債務危機が深刻化 する中で一部の国の資金調達が困難になるとの懸念が広がり、安全資 産としての需要が高まった。

独5年債も上昇。世界の景気回復が持続するとの楽観的な見方か ら株価が上げ、銅も過去最高値を付けたものの、独国債は買い進まれ た。ブルームバーグのまとめたデータによると、ポルトガルは1-3 月(第1四半期)に、110億ユーロの債務返済が控えている。また スペインは今年、約450億ユーロ相当の国債が償還を迎え、最初の 支払いとなる155億ユーロは4月が期限となっている。

ウニクレディトの債券ストラテジスト、コーネリアス・パープ ス氏は「非常に期間の短いドイツ債に強い需要が見られるようだ」と 分析。「薄商いの状態で深読みし過ぎたくはないが、全般的に投資家 はユーロ圏での動きに対して慎重な姿勢を続けていると言っても良い かもしれない」と述べた。

ロンドン時間午後3時51分現在、独2年債利回りは前営業日比 4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の0.82%。同 年債(表面利率1%、2012年12月償還)価格は0.08ポイント 上げて100.34。独5年債利回りは1bp下げて1.83%。

◎英国債:休場、4日に取引を再開

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参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 森 茂生 Shigeki Mori +1-212-617-6107 smori1@bloomberg.net Editor: Shigeru Chiba ニューヨーク 西前 明子 Akiko Nishimae +1-212-617-2601 anishimae3@bloomberg.net Editor:Tsuneo Yamahiro 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

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