菅首相:消費税含む抜本改革、年半ばまでに「姿示す」-年頭所感

菅直人首相は1日付で発表した2011 年の「年頭所感」で、消費税を含めた税・社会保障制度の抜本改革の 具体像を年半ばまでにまとめる決意を表明した。

首相は事業仕分けなどによる歳出カットへの努力だけで「膨らむ 社会保障の財源を確保することには限界が生じている」との認識を強 調。その上で、税・社会保障制度について「どのような仕組みがこの 国に適しているのか、いよいよ国民的議論を深め、今年半ばまでに、 社会保障制度の全体像とあわせ、消費税を含めた抜本改革の姿を示し たい」と言明した。

政府は昨年12月14日に閣議決定した文書「社会保障改革の推進 について」で、「具体的な制度改革案とその必要財源を明らかにすると ともに、必要財源の安定的確保と財政健全化を同時に達成するための 税制改革について一体的に検討を進め、その実現に向けた工程表とあ わせ、2011年半ばまでに成案を得、国民的な合意を得た上でその実現 を図る」と指摘。「消費税」に関して直接的には言及しなかった。

年頭所感で、首相は自らの国づくりの理念の第1項目として自由 貿易を推進するための「平成の開国」を掲げた。2011年を明治の開国、 国際社会への復帰を始めた戦後の開国に続く、「平成の開国」元年にし たい、と強調。欧州連合(EU)や韓国、豪州との経済連携に向けた 交渉を本格化させ、米国などが進める「環太平洋連携協定」(TPP) について関係国との協議を行っていく考えを示した。

開国と農林漁業

貿易自由化で農林漁業が衰退するとの懸念が日本国内にあること については、「先入観を排し、新しい農林漁業の可能性を追求する。今 年前半までに開国と農林漁業の活性化を両立させる政策を提示したい」 との方針を示した。

一方、東アジアの安全保障環境については「北朝鮮の問題や海洋 の問題など不安定で不確実な状況がある。わが国自身が防衛面で努力 しつつ、日米同盟を21世紀にふさわしい形で深化させ、国民の安心・ 安全に万全を期す」と強調した。

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