今日の国内市況:日本株は反落、債券大幅高-ドルが対円7週ぶり安値

大納会の東京株式相場は反落。為 替市場で対ドルを中心に円高が進行したことで、収益の先行き懸念か ら輸送用機器や機械、ガラス・土石製品、ゴム製品など輸出関連株が 売られた。銀行や証券、不動産など内需関連株も下げ、東証1部33 業種はすべて安い。売買低調の中、先物主導で下げた色彩が濃かった。

日経平均株価の終値は前日比115円62銭(1.1%)安の1万228 円92銭。昨年の大納会終値は1万546円44銭で、年間ベースでは317 円52銭安、3%のマイナスで2年ぶりに下げた。TOPIXのこの日 終値は9.21ポイント(1%)安の898.80。

前日行われた米国債の入札が好調で、米長期金利が低下したこと から、外国為替市場では日米金利差縮小を意識したドル売り・円買い 圧力がかかりやすくなっている。日本時間午前9時半すぎには1ドル =81円29銭まで円高が進行。円は対ユーロでも、107円台後半と円高 気味に推移しており、収益へのマイナスの影響が警戒され、東証1部 売買代金上位ではファナックやソニー、東京エレクトロン、トヨタ自 動車、ホンダ、日産自動車などが安い。

東証1部の売買高は概算で14億6814万株、売買代金は9218億円 と5日連続の1兆円割れ。騰落銘柄数は値下がり1290、値上がり270。

すべて下げた東証業種別33指数では、銀行、保険、証券・商品先 物取引の金融3業種が値下がり率上位に並んだ。TOPIXの直近安 値だった11月2日から12月29日までの33業種の上昇率を見ると、 証券・商品先物は28%高、銀行は20%高、保険も16%高と、TOP IX(13%高)のパフォーマンスを上回っており、直近で上げの目立 った業種ほど売り圧力が強くなった様子がうかがえる。

市場では、足元の下げは短期過熱感を冷やす日柄調整で、日経平 均は9123円まで下げた11月2日を直近安値に、同3日の米量的緩和 第2弾(QE2)をきっかけとした上昇基調は維持している、との見 方がなお多い。

債券は大幅高

大納会の債券相場は大幅高。前日の米国債相場が急反発した地合 いを引き継いだほか、円高・ドル安基調を受けて国内株価が反落した ことから買いが優勢となった。投資家から保有債券の年限を長期化さ せる買いも入り、長期金利は1カ月ぶり低水準を付けた。

東京先物市場で中心限月3月物は、前日比43銭高の140円48銭 で始まった後、午前10時前には140円37銭までやや伸び悩んだ。し かし、その後は買いが膨らみ水準を切り上げ、140円50銭台での推移 が続いた。結局は、前日比56銭高い140円61銭と、中心限月として 今月8日以来の高値で引けた。また、前年末の中心限月終値(139円 70銭)に比べて91銭高となったほか、年間では2年ぶりの上昇とな った。

29日の米国債相場は大幅反発。同日実施された290億ドルの7年 債入札で、落札全体に占める海外の中央銀行を含む間接入札の割合は、 2009年6月以来の最高となった。好調な入札を背景に、米10年債利 回りは13ベーシスポイント(bp)低下の3.35%程度に低下した。

米長期金利の低下を背景に、ドルは主要通貨に対してほぼ全面安 の展開となっている。この日の東京外為市場ではドルが対円で一段安 となり、一時は1ドル=81円29銭と約7週間ぶりのドル安値を付け た。円高基調を受けて日経平均株価は100円を超す反落となった。

現物債市場で長期金利の指標とされる新発10年物の312回債利回 りは、前日比2bp低い1.135%で始まった後、いったん1.145%まで 低下幅を縮めた。しかし、その後は徐々に水準を切り下げ、午後3時 過ぎには4bp低い1.115%まで下げて、11月24日以来、約1カ月ぶ りの低水準を付けた。その後は1.12-1.125%で推移している。

中期債や超長期債も大幅高。新発5年債利回りは一時5.5bp低い

0.395%まで低下し、約3週間ぶりに0.4%を割り込んだ。新発2年債 利回りは2.5bp低い0.17%まで低下した。また、投資家から保有債券 の年限を長期化させる買いなどで新発20年債利回りは一時4.5bp低い

1.85%、新発30年債利回りは6bp低い1.985%まで低下した。

ドルが対円7週間ぶり安値

2010年最終営業日の東京外国為替市場ではドルが対円で1ドル =81円台前半へ続落し、約7週間ぶり安値をつけた。年末で流動性に 乏しいなか、米長期金利の低下を背景にドル全面安となった海外市場 の流れが続いた。

ドル・円相場は1ドル=81円台後半から一時、11月9日以来の水 準となる81円29銭までドル安・円高が進行。午後にかけては年末ム ードが広がり、81円台半ば付近で小動きの展開となった。

また、ドルは対オーストラリア・ドルで一時、1豪ドル=1.0198 米ドルまで下落し、1982年7月以来の安値を記録。対スイス・フラン では過去最安値を更新した。

ユーロ・ドル相場も1ユーロ=1.31ドル台前半からドル安が進ん だ海外市場の流れを引き継ぎ、一時、2営業日ぶりのドル安水準とな る1.3260ドルをつけた。

米国ではこの日、12月のシカゴ購買部協会景況指数や先週分の新 規失業保険申請件数が発表される。また、年明け第1週には12月の米 供給管理協会(ISM)景況指数や雇用統計といった重要指標の発表 が予定されている。

29日の米国市場では米7年債入札で落札全体に占める海外の中 央銀行を含む間接入札の割合が2009年6月以来の最高となったこと が好感され、米国債相場が上昇。米長期金利の低下を背景に外国為替 市場ではドル安が進んだ。

対ドルで円高が進むなか、ユーロ・円相場もこの日の東京市場で 1ユーロ=108円ちょうど付近から一時、107円61銭と9月14日以来 の高値まで円が上昇する場面が見られた。

中国人民元は30日、対ドルで1993年末以来の高値へ上昇。中国 人民銀行(中央銀行)がインフレ抑制に向け、一段の元高を来年容認 するとの観測が背景にある。

2010年の外為市場は11月に円が対ドルで戦後最高値まであと50 銭程度に迫るなど、円高が進んだ1年だった。

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