財務省:12月の介入額はゼロ、3カ月連続-円相場は82~83円台中心

日本政府による12月の為替市場 介入額はゼロ円だった。日米金利差の拡大を受けて円の対ドル相場が 1ドル=82-83円台を中心に推移し、国内株価も上昇したことが背景 にある。

財務省が30日夜に発表した11月29日から12月28日までの「外 国為替平衡操作の実施状況」で分かった。介入額ゼロは3カ月連続。 政府・日本銀行は約15年ぶりの82円台に突入した9月15日、2004 年3月以来の為替市場介入に踏み切り、単日では過去最大となる2兆 1249億円の円売り・ドル買いを実施したが、以後は介入していない。 03年初から04年3月にかけては、約35兆円に及ぶ円売り介入を実施 した経緯がある。

米金融緩和観測を背景としたドル安基調は9月の介入後も継続。 円の対ドル相場は11月1日に一時80円22銭に上昇し、1995年4月 の戦後最高値79円75銭まで50銭弱に迫った。しかし、米国が量的金 融緩和政策の第2弾を決めた11月初め以降はインフレ懸念から米長 期金利が上昇に転じ、円安・ドル高が進行。今月15日には一時84円 51銭と、約2カ月半ぶりの円安値をつけた。日経平均株価は22日に、 1万394円22銭と約7カ月ぶりの高値をつける場面があった。

ただ、今月半ば以降は再び円高基調に傾いており、28日の海外市 場で81円台まで上昇。30日の東京市場では一時、11月9日以来の円 高水準となる81円29銭をつけた。政府は円急騰時には円売り介入も 辞さない構えを崩しておらず、24日に閣議決定した11年度一般会計 予算案では、介入原資となる外国為替資金特別会計の借入限度枠を現 在の145兆円から5兆円引き上げている。

野田佳彦財務相は28日の閣議後会見で、円相場について「ここ数 日、また1つの方向に偏ってきている。市場の動向は注意深く年末年 始も見ていきたい」とした上で、「過度な変動がある場合には、断固た る措置を取るという姿勢に変わりはない」と強調した。

米連邦準備制度理事会(FRB)は11月3日、来年6月にかけて 6000億ドルの米国債を購入する方針を打ち出した。住宅ローン担保証 券の償還元本の再投資分も含めると総額8500億-9000億ドル。今年 3月に終了した資産購入では、米国債3000億ドルを含む1兆7000億 ドルの証券を購入した。

日銀は8月末に固定金利オペ(公開市場操作)を拡充した。10月 5日には政策金利を0-0.1%に下げ、物価の安定が展望できる情勢に なるまで実質ゼロ金利政策を継続すると表明。5兆円規模の基金創設 による長・短期国債や民間金融資産の購入も決めた。その後は円高・ 株安が収束し、企業短期経済観測調査(短観)が示す企業景況感の悪 化が予想より小幅にとどまる中、追加金融緩和を見送っている。

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