今日の国内市況:株が反発、債券は反落-ドルじり安で82円台前半

東京株式相場は反発。利息返還請 求に備えた引当金積み増しの一巡で、3-11月に連結最終黒字に浮上 したイオンクレジットサービスなどその他金融株が買われた。国際商 品市況の上昇を好感し、石油や非鉄金属など資源関連株の一角も高い。 前日の海外時間に進んだ円高がやや一服し、ファナックやトヨタ自動 車など一部輸出株は持ち直した。

日経平均株価の終値は前日比51円91銭(0.5%)高の1万344 円54銭、TOPIXは同5.18ポイント(0.6%)高の908.01。東証 1部の売買高は概算で13億859万株。売買代金は8524億円と4日連 続の1兆円割れ。

年初から12月28日までの日米欧の主要株価指数の騰落率(現地 通貨建て)を見ると、米ダウ工業株30種平均が11%高、ストックス 欧州600指数が10%高となっているのに対し、日経平均は2.4%安に とどまる。

この日の日本株は、朝方こそ売りが先行したものの、年末接近で 市場参加者が少なくなり、下値を売り込む動きも見られなかった。午 前取引中ごろから日経平均、TOPIXともにプラス圏へ浮上した。

こうした中、東証業種別33指数の上昇率1位は、2.2%高のその 他金融だった。利息返還請求に備えた引当金の積み増しが一巡し、3 -11月の連結純損益が60億円の黒字(前年同期は40億円の赤字)に 転換したイオンクレジットサービスが4.6%高と、買いを集めたこと が影響した。連想買いでプロミス、アコム、クレディセゾンも3%超 上げ、消費者金融、カード会社銘柄も高い。

28日のニューヨーク原油先物相場は、前日比0.5%高の1バレル =91.49ドルで終了。米原油在庫の月間の減少幅が2006年12月以来 の最大になるとの予想などが買い手掛かりとなった。金や銅先物も高 く、市況高の収益への好影響を見込む買いが入り、昭和シェル石油、 コスモ石油、DOWAホールディングス、住友金属鉱山など資源関連 株も高い。

米スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が28日発表した 10月のS&Pケース・シラー住宅価格指数や、米民間調査機関のコン ファレンス・ボードによる12月の消費者信頼感指数がエコノミスト予 想を下回ったほか、前日の海外為替市場では一時1ドル=81円82銭 と、円が対ドルで6週ぶり高値水準まで買われたため、自動車や電機 など輸出関連株は収益懸念から総じて下げて始まった。

しかし、29日の東京外国為替市場では1ドル=82円台前半と円高 がやや一服したことから、ファナックやトヨタ、京セラ、テルモなど 輸出株の多くは上昇して終えた。

信用取引で株式を買った投資家の含み損益の度合いを示す信用評 価損益率は、17日申し込み時点でマイナス8%と、4月30日(マイ ナス5.1%)以来、約7カ月半ぶりの水準まで回復。また、前週末24 日時点の信用買い残 (制度信用と一般信用の合計)は東京・大阪・名 古屋の3市場の1・2部合計で2週連続増加。増加額は418億円と約 4カ月ぶりの多さだった。

長期金利は一時1.18%まで上昇

債券相場は反落。前日の米国債市場で5年債入札が低調な結果と なったことを嫌気して米長期金利が大幅に上昇した流れを引き継いだ ほか、国内株式相場が反発したことを受けて、売りが優勢となった。 日本の長期金利は一時、1週間ぶり高水準となる1.18%まで上昇した。

東京先物市場で中心限月3月物は、前日比26銭安の139円95銭と 140円を割り込んで始まり、午前は139円90銭台を中心に推移した。 午後に入ると一段安となり、1時過ぎには41銭安の139円80銭まで 下げた。しかしその後は徐々に下げ幅を縮めており、終了間際には140 円06銭まで戻した。結局は16銭安の140円05銭で引けた。

3月物の日中売買高は1兆4410億円となり、前日の2兆2160億 円から減少した。

国内株式相場が堅調に推移したことに加え、3月物は前日に一時 140円28銭まで上昇して、約3週間ぶり高値を付けた反動の売りも出 たとの見方も出ていた。

28日の米国債相場は大幅安。この日実施された350億ドル規模の 5年債入札では、需要が6カ月ぶりの低水準にとどまった。米10年債 利回りは前日比15ベーシスポイント(bp)上昇の3.48%程度に急上 昇した。

現物債市場で長期金利の指標とされる新発10年物の312回債は、 前日比2.5bp高い1.16%で始まり、午前は1.165%で取引を終えた。 午後の開始後に水準を大きく切り上げ、一時は4.5bp高い1.18%まで 上昇し、21日以来の高水準を付けた。しかしその後は上げ幅を縮めて おり、午後4時前からは2bp高い1.155%で推移している。

年末接近で市場参加者が減少する中、年明け早々に10年利付国債 (1月債)の入札を控えていることも長期ゾーンに買いが入りにくい 要因とみられている。

2年物の300回債利回りは前日比0.5bp低い0.195%と1週間ぶ りに0.2%割れとなった。5年物の93回債利回りは0.5bp高い0.45% で推移している。

ドルは上値重い展開

東京外国為替市場ではドル・円相場は1ドル=82円台前半で、ド ルがじり安となった。海外時間には米指標の下振れから一時、約6週 間ぶりに81円台に突入する場面が見られ、東京時間日中もドルは上値 の重い展開が続いた。半面、年末を目前に控えて積極的にドルを売る 動きも見られず、日中の値幅は34銭程度となった。

ドルは対円で82円47銭を日中高値に一時、82円13銭まで軟化。 前日の海外市場では81円82銭と11月12日以来のドル安・円高水準 をつけた後、米金利の上昇に伴い82円台半ばまで値を戻していた。

一方、朝方にはユーロ売りが先行し、ユーロは対ドルで一時、前 日安値を割り込み、1ユーロ=1.3084ドルまで値を切り下げる場面が 見られた。しかし、年末ムードが広がるなか、ユーロ売りもそこまで で、午後には1.31ドル台半ばまで値を戻した。

また、ユーロ・円相場は朝方に一時、1ユーロ=107円75銭と海 外時間につけた9月14日以来の円高値(107円62銭)に近付く場面 が見られたが、その後は108円ちょうど前後でのもみ合いに終始した。

この日は米国で主要経済指標の発表はない。一方、30日には12 月のシカゴ購買部協会景況指数や先週分の新規失業保険申請件数が発 表され、年明け第1週には12月の米供給管理協会(ISM)の景況指 数や雇用統計など重要指標の発表が予定されている。

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