世界経済の覇権争い、人口増の新興アジアが有利-中国は高齢化が課題

アジア新興市場地域での人口増加 が、世界経済のパワーシフトを加速させている一方で、米国を支える のは比較的若い層-。最新の統計を分析すると、こうした構図が浮き 彫りになる。

米国の国勢調査局が28日公表したデータによれば、欧州一の経 済大国であるドイツは2015年には人口減少率が0.2%となる見込み。 1995年は0.3%の増加だった。世界最大の人口を抱える中国の増加 率は15年に0.4%、インドは1.2%となると予想されている。

人口の変化は一国の経済展望を決定付ける一因だ。先進国におけ る人口増加率の低下や人口減少は過去10年間、移民労働者の流入な どでその影響が打ち消されてきたが、世界的なリセッション(景気後 退)でここ数年間は、そうした傾向は弱まっている。

米ブルッキングズ研究所のエスワール・プラサド上級研究員(コ ーネル大学教授)は「先進国、特に経済規模が小さい国は、世界経済 における支配的な地位をダイナミックな新興市場に譲らなければなら ず、この先は難しい調整期間を迎える」と指摘した。同研究員は、新 興市場は主要経済としての役割を担うまでに成長し、世界の共同財に 貢献する責任を負う必要がでてくるだろう」と述べた。

10年の米国勢調査によれば、人口は3億874万5538人と、 2000年の前回調査より9.7%増えたが、この伸び率は1940年以来の 低水準となった。

米国勢調査局の推計では、227カ国中194カ国で人口の伸びが加 速している。主要7カ国(G7)で人口が減少しているのはドイツと 日本のみ。国連の10年の試算では、G7で年齢の中央値が最も低い のは米国で36.6歳。

中国は25年までに米国より年老いた国になりそうだ。国連デー タによれば、中国は年齢の中央値が現在34.2歳だが、25年には

38.9歳まで上昇し、米国の38.7歳を上回る見込みだ。

プラサド研究員は「高齢化は労働力の伸び率を低下させ、中国の 長期的な潜在成長率を2、3ポイント落ち込ませる。この成長の下押 し分を補うのに、中国が十分速いペースで労働生産性を高めることが できるかどうかが問題だ」と語った。

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