日興アセット2年半ぶり日本株投信、62億円-見直し想定

日興アセットマネジメントは29 日、同社として2年半ぶりに日本株で運用する投資信託を設定した。 世界の中で経済成長率が低い日本の株式に対する投資家の関心は高く ないが、同社では2011年からは日本株見直しの動きが強まるとみて、 日本株への投資を始めることを提案している。

同社広報部が公表した追加型投信「原点回帰・日本株ファンド(愛 称:円活)」の当初設定額は62億円。販売会社はコスモ証券。ファン ドは、予想配当利回りが市場平均を上回る銘柄を主要投資先とする。 前回の日本株投信「日興ジャパン高配当株式ファンド」も、高配当株 に焦点を当てていた。

日興アセットの丸山隆志株式運用部長は28日、ブルームバーグの インタビューで、「日本株は世界の景気敏感株と位置付けられるため、 米国の経済堅調で世界景気が上向く中では値上がり期待が持てる」と 指摘。さらに「昨今の日本パッシングによってPBR(株価純資産倍 率)だけでなくPER(株価収益率)も割高感がなくなり、今後注目 度は高まるだろう」との見方を示した。

ブルームバーグ・データによると、東証1部の予想PERは28 日現在16.5倍で、前期実績の32倍から大幅に低下している。この結 果、米のS&P500の予想PER15倍に接近し、日本株は割高とのイ メージは過去のものとなった。一方、東証1部のPBRは08年後半か ら企業の解散価値を示す1倍付近で推移し、28日現在は1.1倍。TO PIX構成銘柄の約6割に当たる1027銘柄が1倍を割り込んでいる。

損益分岐点の低下も評価ポイント

また丸山氏は、日本企業はリストラなど経営効率化を一層進め、 損益分岐点が下がっており、「より収益が出やすくなっている」点も評 価した。円高は引き続き警戒要因で、対ドルで70円台になれば投資家 心理にマイナスに働くが、企業はこの2年で円高対応力を高めている 点を強調、「製品競争力のある企業などは良い投資先だ」と言う。

世界景気の好転による金利上昇を背景に、世界的に投資資金は債 券から株式へとシフトするとも同氏は予想。中でも、これまで注目度 が低く、世界株の反発に遅れをとっている日本株には見直し余地があ り、「11年は日本株が世界株をアウトパフォームする可能性は十分あ る」との見方を示した。

前週末24日の時点で世界の主要株価83指数の年初来騰落率ラン キングを見ると、独DAX指数の19%高、米S&P500種株価指数の 13%高と比べ、TOPIXはマイナス0.7%とマイナス圏にとどまり、 59位に甘んじている。

日興アセットでは、日本株の投資魅力が高まっていると判断し、 今後も新商品を投入するなどで商品戦略上重視していくカテゴリーと 位置付けている。

-- Editor:Shintaro Inkyo、Joji Mochida

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