今日の国内市況:株が反落、債券は上昇-ドルが対円で3週間ぶり安値

東京株式相場は反落。金融引き締 めによる中国経済減速の可能性が懸念され、鉱業や石油といった資源 関連業種が下げた。為替市場で円が対ドルでじり高基調にあることが 嫌気され、自動車や精密機器など輸出関連株の一角も安い。

日経平均株価の終値は前日比63円36銭(0.6%)安の1万292 円63銭、TOPIXは同1.85ポイント(0.2%)安の902.83。東証 1部の売買高は概算で10億8337万株と、ことし最低を記録。売買代 金は7192億円と3日連続の1兆円割れで、1月4日の大発会(7080 億円)以来の低水準となった。

中国人民銀行(中央銀行)は25日、10月以来、約2カ月ぶりに 利上げを実施すると発表。これを受けた中国株式市場は、上海総合株 価指数が27日の取引終盤から失速。28日も続落の動きで、10月8日 以来の安値水準に沈んだ。

金利引き上げによる中国景気への悪影響とそれに伴う需要減退が 懸念され、東京市場でも国際石油開発帝石、石油資源開発、昭和シェ ル石油、東燃ゼネラル石油、三菱商事など資源関連株が下落。昭シェ ルと東燃ゼネ石は、期末配当の権利落ちも影響した。

このほか、きょうの東京外国為替市場では、円が対ドルでじり高 歩調をたどり、一時1ドル=82円42銭と3週間ぶりの円高・ドル安 水準を付けた。収益への悪影響が懸念され、自動車や精密、ゴム製品 など輸出関連株の一角が軟調な動き。さらに業種別では、NTTやK DDIなど情報・通信株、JTなど食品株も弱い。

もっとも、ことし最終週を迎えて市場全体の売買シェアで約6割 を占める海外投資家の多くが不在とみられる中、相場全般に対する売 り圧力は限定的だった。

市場観測によると、この日取引開始前の外資系証券10社経由の注 文状況は、買い615万株に対し売り595万株と差し引き20万株の買い 越しで、金額ベースでは小幅な売り越しだったもよう。売り買いとも 1000万株を下回るのは、6月1日以来だ。

東証1部の33業種別指数では銀行、証券・商品先物取引、保険、 海運、繊維製品、陸運など8業種が上昇。銀行では、時価総額上位の みずほフィナンシャルグループ、三井住友フィナンシャルグループ、 三菱UFJフィナンシャル・グループの3大金融持ち株会社がそろっ て買われた影響で、TOPIXはプラス圏に転じる場面も見られた。 東証1部の騰落銘柄数は値下がり754、値上がり721とほぼきっ抗。

債券先物が3週間ぶり高値圏

債券相場は上昇。米国の長期金利が低下したことや国内株安が材 料視され、先物3月物は午後には3週間ぶり高値圏で取引された。現 物市場でも中期から超長期ゾーンで買いが膨らんで、10年債利回りは 22日以来の低い水準を付けた。

東京先物市場の中心限月の3月物は、前日比10銭高い139円95 銭で始まり、直後に買いが先行すると140円10銭まで上昇した。その 後いったんは139円90銭まで上昇幅を縮めたが、午後に入ると再び買 いが膨らんでじり高に推移して、一時は7日以来の高値となる140円 28銭を記録。結局は36銭高の140円21銭で取引を終えた。

きのうの米国債市場で長期金利が低下したことを受けて買いが先 行したほか、日経平均株価が小幅反落したことも支えとなった。また、 外国為替相場が米国の金利上昇局面でもドル高・円安が進まなかった ため、年始にかけて為替が円高方向に振れるリスクも勘案して、債券 先物を買い戻しておこうとの動きにつながったのではないかとの指摘 も聞かれた。

現物市場で長期金利の指標とされる新発10年物の312回債利回り は、前日比2bp低い1.145%で開始。直後に1.14%を付けた後は売ら れて、午後の取引開始後には横ばいの1.165%まで戻したが、その後 に再び買いが優勢となると一時は1.13%と22日以来の低水準を付け た。午後3時9分現在では3bp低下の1.135%で推移している。

前日午後には10年超の年限で売りが優勢となったものの、この日 は米長期金利の低下や国内株安などが支えとなって新発10年債利回 りは1.1%台前半まで水準を切り下げた。

もっとも、大方の投資家が年内の取引を終えているほか、1月6 日には10年債入札実施を控えており、短期的には方向感の乏しい展開 が続く見通しだ。

中期や超長期ゾーンも午後の取引で買われた。回債は午前には前 日比横ばいの0.465%に戻したものの、午後に入ると2bp低下の

0.445%を付けた。一方、20年物の123回債は3bp低い1.89%、30 年物の33回債は4bp低下の2.04%となっている。

ドル全面安

東京外国為替市場ではドルが全面安となり、対円では3週間ぶり 安値を更新した。年末が近づき、市場の流動性が一段と低下するなか、 対ユーロを中心にドルの買い持ち高を手じまう動きが優勢となった。

ドル・円相場は1ドル=82円85銭付近から一時、今月7日以来 の水準となる82円39銭までドル安が進行。野田佳彦財務相は28日午 前の閣議後会見で、為替相場がここ数日1つの方向に偏ってきている とし、年末年始を通じてその動向を注視すると語った。

ユーロ・ドル相場は1ユーロ=1.3160ドル付近から一時、今月17 日以来の水準となる1.3255ドルまでユーロ高・ドル安が進んだ。

米商品先物取引委員会(CFTC)によると、シカゴマーカンタ イル取引所(CME)国際通貨市場(IMM)では、12月21日時点 のユーロ・ドル先物取引の非商業部門のユーロポジションは5週連続 の売り越しとなり、売り越し幅は前週の1万304枚から1万4093枚へ 拡大した。

ユーロ・ドルは先週、欧州重債務国の格下げ懸念を背景に一時、 約3週間ぶりの水準となる1.3055ドルまでユーロ安・ドル高が進んで いた。

ユーロ・円相場はユーロ・ドル相場につられる形で一時、3営業 日ぶりの水準となる1ユーロ=109円52銭までユーロ高が進行。しか し、対ドルで円がじりじりと上げ幅を拡大するなか、午後には早朝の 水準である109円ちょうど前後まで値を戻した。

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