12月27日の米国マーケットサマリー:ドルは対円3週ぶり安値

ニューヨークの為替・株式・ 債券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3156 1.3122 ドル/円 82.85 82.88 ユーロ/円 109.00 108.77

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 11,555.03 -18.46 -.2% S&P500種 1,257.54 +.77 +.1% ナスダック総合指数 2,667.27 +1.67 +.1%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .65% +.00 米国債10年物 3.33% -.06 米国債30年物 4.40% -.07

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金 (ドル/オンス) 1,382.90 +2.40 +.17% 原油先物 (ドル/バレル) 90.81 -.70 - .76%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では、ドルが円に対して3週ぶり安値 をつけた。中国人民銀行(中央銀行)がインフレを抑制するために過 去約2カ月で2度目の利上げを実施したことを受け、円への逃避需要 が高まった。

オーストラリア・ドルとニュージーランド・ドルは、主要通貨 の大半に対して下落した。中国の利上げに伴い、オーストラリアとニ ュージーランドの商品に対する中国の消費見通しが悪化した。ユーロ は主要16通貨のうち13通貨に対して上昇。テクニカル分析上で節 目となる水準を割り込まなかったのが好感された。

シティグループのG10通貨戦略責任者、スティーブン・イング ランダー氏(ニューヨーク在勤)は、「中国当局は2011年に利上げ するという選択肢があったにもかかわらず、この時期に利上げに踏み 切った。このことは重要だ」と述べ、「中国が利上げに強い効果を持 たせたかったのは明らかだ。市場参加者はこれを決意の表れと受け止 めている」と続けた。

ニューヨーク時間午後3時3分現在、円は対ドルで0.1%上昇し て1ドル=82円84銭(前営業日は82円88銭)。円は一時、82円 66銭と、12月7日以来の高値をつける場面もあった。

ニュージーランド・ドルは対米ドルで0.1%高、オーストラリ ア・ドルも0.1%値下がりした。

◎米国株式市場

米株式相場は買い優勢。銀行と43億ドルの融資契約を結んだアメ リカン・インターナショナル・グループ(AIG)など金融株が高い。 S&P500種株価指数は、月間ベースで12月としては1991年以降 で最大の上げとなっている。

S&P500種ではAIGが上げを主導。シスコシステムズも高い。 経済紙バロンズは、シスコが初の配当を実施するとの予想を示した。 油田サービスのハリバートンとベーカー・ヒューズは下落。中国の利 上げで需要が後退するとの懸念で原油相場が下落したことが背景にあ る。

米証券取引所全体の騰落比率は約4対3。ニューヨーク時間午後 4時過ぎの暫定値では、S&P500種株価指数は前営業日比0.1%高 の1257.54。ダウ工業株30種平均は18.46ドル(0.2%)下げて

11555.03ドル。

スタイフェル・ニコラスの市場ストラテジスト、ケビン・キャロ ン氏は。「現在は政府支援による経済から民間セクター主導の経済へ の過渡期にある」と指摘。「AIGはそうした動きを象徴する企業の 1つだ。世界的には、特に商品の投資家が中国など新興国での引き締 めにどう反応するかという懸念があるのは明らかだ。米国では経済指 標や企業決算はおおむね正しい方向に向かいつつあるようだ」と述べ た。

◎米国債市場

米国債市場では2年債利回りが6カ月ぶり高水準付近で推移した。 米財務省はこの日350億ドル(約2兆9000億円)規模の2年債入札 を実施。今週は計3回の入札が行われ、発行総額は990億ドルとなる。

期間が短めの国債も下落。28日発表の10月の米消費者信頼感指 数は上昇が見込まれているほか、中国がインフレ抑制に向け利上げを 実施したことが背景。投資家の間では、ニューヨーク市が20インチ (約51センチ)の豪雪に襲われた影響で商いは振るわなかったとの見 方も浮上した。

米国大和証券の債券部門責任者、レイ・レミー氏は、「残りの入 札を控え相場は一段と下落するだろう。とりわけ年末の休暇と暴風雪 も影響しているようだ」と指摘した。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後1時42分現在、既発の2年債利回りは前営業日比3ベーシスポ イント(bp、1bp=0.01%)上昇の0.68%。同年債(表面利率

0.50%、2012年11月償還)価格は2/32下げて99 21/32。入札 前には、同利回りは一時0.72%を付ける場面もあった。ブルームバー グのデータによると、これは6月21日以来の高水準。

10年債利回りは前営業日比1bp低下の3.37%。30年債利回り は2bp低下の4.47%。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は上昇。為替相場の大幅な値動きを背景 に、安全逃避先としての金需要が押し上げられるとの観測が広がった。

ドルは主要6通貨バスケットに対して下落。前週までは3週連 続で上げていた。金相場は年初から26%値上がりしており、12月7 日には最高値のオンス当たり1432.50ドルを記録した。欧州の債務 危機や米国の低金利が貴金属投資の拡大につながっている。

フューチャーパス・トレーディングのトレーダー、フランク・ レシュ氏(シカゴ在勤)は、「米国だけでなく欧州も含めて債務が懸 念事項だ」と述べ、「これは通貨のさらなる不安定さを意味するだけ でなく、資本が金に流れ込むことにもなる」と続けた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 2月限は前営業日比2.40ドル(0.2%)高の1オンス=1382.90ド ルで終了した。

◎原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は反落。2年ぶり高値から下げた。中 国が10月以降で2度目となる利上げを実施したことから、世界最大 のエネルギー消費国である同国の経済成長が減速するとの懸念が強ま った。

原油先物は前営業日まで5日続伸していた。中国人民銀行(中央 銀行)は25日、インフレを抑制するため1年物の貸出金利と預金金 利を0.25ポイント引き上げた。この日の原油相場は上昇する場面も あった。気温の低下と米北東部の暴風雪の影響で、ヒーティングオイ ル(暖房油)需要が拡大したことが背景。

エネルギー関連のコンサルタント会社キャメロン・ハノーバー (コネティカット州ニューカナン)のピーター・ビューテル社長は、 「中国の利上げで経済成長が鈍化するとの見方が広がった」と指摘。 「これでエネルギー需要が落ち込む、もしくは少なくとも最近の相場 を押し上げてきた拡大見通しの下方修正につながる恐れがある」と述 べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物2月限は前営 業日比51セント(0.56%)安の1バレル=91ドルで終了した。一 時は91.88ドルと、日中取引ベースでは2008年10月7日以来の高 値水準を付ける場面もあった。年初からは15%高。

ニューヨーク・ニューズルーム   1-212- 617-3007

参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 西前 明子 Akiko Nishimae +1-212-617-2601 anishimae3@bloomberg.net Editor:Mariko Rakuyama 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE