国内市況:株・債券とも反発、円一時3週間ぶり高値-中国利上げ受け

東京株式相場は反発。中国の利 上げ後も円相場が落ち着いた動きとなり、収益懸念の後退で電機や精密 機器など輸出関連業種を中心に上昇した。良好な経済指標の発表が続く 米国の景気回復期待を背景とした相場の先高観もあり、日経平均先物に は断続的な買いが入った。

日経平均株価の終値は前週末比76円80銭(0.8%)高の1万355 円99銭、TOPIXは同3.02ポイント(0.3%)高の904.68。東証 1部の売買高は概算で12億5419万株。売買代金は8320億円と、1 月4日の大発会(7080億円)以来の低水準となった。騰落銘柄数は値 上がり808、値下がり672。

中国人民銀行(中央銀行)は25日、10月以来約2カ月ぶりに利 上げを実施すると発表した。26日から実施。0.25%の利上げで1年物 貸出金利は5.81%、1年物預金金利は2.75%となった。同国の消費 者物価指数(CPI)は11月に前年同月比5.1%上昇と、2年4カ月 ぶりの大幅な上昇だった。

27日の為替市場では1ドル=82円台後半と、前週末とほぼ同水準 で推移。為替の落ち着きを背景に、電機や精密機器、機械、自動車など 輸出関連業種に買いが優勢となった。上海総合株価指数など中国株が、 日本株の取引時間中は上昇していたこともプラス要因。

24日はクリスマスの振替休日で、米国や一部欧州で金融市場が休 場。27日には英国や香港などが休場となり、市場全体の売買シェアで 約6割を占める海外投資家の多くが不在とみられ、国内投資家も様子見 姿勢を強めた。

債券反発、利回りスティープ化

債券相場は反発。中国の追加利上げや日本銀行の長期国債買い入れ 実施が買い材料視された。現物市場では長期や超長期債に戻り売りが出 る一方で中期債が買われ、利回り曲線はスティープ(傾斜)化した。

東京先物市場で中心限月3月物は、前週末比3銭高い139円76銭 で開始。いったんは3銭安の139円70銭まで下げたが、すぐに買いが 先行し139円80銭台を中心に推移した。午後に再び買いが膨らむと、 一時は24銭高の139円97銭まで上昇。結局は12銭高の139円85銭 で週初の取引を終えた。

中国は今後も追加利上げする可能性があるとみられ、中国の金融引 き締めが世界経済の先行き懸念を強めるとの見方が出ていた。日銀が資 産買い入れ等の基金による長期国債の買い入れ入札を通知したことも、 きょうの先物相場を下支えしたとの指摘があった。

現物市場で長期金利の指標とされる新発10年物の312回債利回り は午前には前週末比横ばいの1.15%程度だったが、午後に売りが優勢 となり1ベーシスポイント(bp)高の1.16%を付けた。長期や超長期 ゾーンは売りが優勢だったが、中期ゾーンでは買いが膨らんだ。2年物 の300回債利回りは1.5bp低下の0.205%、5年物の93回債は同2 bp低い0.465%で取引された。

2011年度国債発行計画の影響は限定的だった。機関投資家などへ の入札方式で11年度内に販売する国債の市中発行額は144兆9000億 円。2年連続で過去最大となったが、1兆円に満たない増加幅にとどま った。新規財源債は44兆2980億円。民主党政権が前年度の44.3兆 円以内に抑えるとしていた方針を実現した。

円が3週間ぶり高値-対ドル

東京外国為替市場では、円が午後に対ドルで今月7日以来、約3週 間ぶり高値となる1ドル=82円67銭まで上昇した。中国の利上げに 加え、問題資産購入計画(TARP)で支援を受けた米銀が経営危機の 兆候を示しているとの米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ) の報道もあり、円買い・ドル売り圧力が強まった。

ブルームバーグ・ニュースが今月実施した調査によると、エコノミ ストらは中国が2011年に合計1%利上げすると予想している。今回の 利上げを受け、米株価指数先物やニューヨーク原油物相場が時間外取引 で下落するなか、週明けの外国為替市場ではオーストラリア・ドルなど 資源国通貨を売る動きが先行した。

運用リスクを回避するため、ユーロも売りが優勢となり、対ドルで は一時、1ユーロ=1.3073ドルまで値を切り下げた。対円でも、今月 1日以来の円高・ユーロ安水準をつける場面あった。

その後、日本株が上昇し、中国株もプラス圏で始まると、リスク回 避の動きは一服。豪ドルは下げ渋り、ユーロは対ドル、対円で朝方の下 落を取り戻した。

ただ、午後にかけては中国株がマイナスに転換。リスク回避の連想 が働くなか、WSJの報道もあり、ドル売り・円買い圧力が強まった。 WSJ(オンライン版)は、米政府から公的資金による救済を受けた米 銀のうち約100行が、経営危機の兆候を示していると、7-9月(第 3四半期)の決算分析を引用して報じた。

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