11月の完全失業率は前月比横ばい-有効求人は改善

11月の日本の完全失業率は前月 から横ばいだった。依然高止まりした状態が続いているが、雇用関連 指標全体では、有効求人倍率や新規求人数など足元に改善の動きも見 られる。先行きは、輸出の鈍化や政策効果の一段落に伴う生産減少な ども見込まれ、雇用情勢を悪化させる恐れも指摘されている。

総務省が28日発表した労働力調査によると、11月の完全失業率 (季節調整済み)は前月から横ばいの5.1%で、事前の市場予想とも 一致。男女別では、男性が5.4%、女性が4.7%。一方、厚生労働省が 発表した11月の有効求人倍率(季節調整値)は0.57倍と前月を0.01 ポイント上回った。

その月に新たに受け付けた求人数である新規求人倍率は0.95倍 で、前月から0.02ポイント上昇した。ブルームバーグ・ニュースに よるエコノミスト調査の予想中央値は、完全失業率が5.1%、有効求 人倍率は0.57倍だった。

第一生命経済研究所の岩田陽之助エコノミストは発表前に、「非正 規中心に求人が出るなど、雇用環境は明るさを取り戻しつつある」と する半面、「先行きについては懸念材料もある」と指摘。エコカー補助 金制度終了やエコポイント制度見直しなど「経済対策の終了や変更に よる生産活動低下が、ラグ(時間差)を伴って波及することで製造業 を中心に雇用調整が行われる可能性がある」との見方を示した。

政府は12月の月例経済報告で、「雇用情勢は依然として厳しいも のの、持ち直しの動きがみられる」との判断を維持。一方、日本銀行 が公表した12月の企業短期経済観測調査(短観)によると、大企業製 造業の雇用過剰感はやや弱まったものの、先行きは横ばいが見込まれ ている。来年の新卒者の採用計画も依然として厳しい見通し。

前月比では実質増も-個人消費

完全失業者数は318万人と前年同月から13万人減少。求職理由 別では、倒産やリストラなどの「勤め先都合」が同25万人減、「新た に収入が必要」が同7万人増、「自己都合」は同2万人増えた。就業者 数は同8万人減の6252万人となった。

一方、総務省が同日発表した11月の家計調査によると、2人以上 の世帯の消費支出は28万4212円で、前年同月比0.4%減となった。 ブルームバーグ調査の予測中央値は前年比0.3%上昇だった。 季節調 整済み前月比では1.0%の増加だった。

バークレイズ・キャピタル証券の森田京平チーフエコノミストは、 11月の実質消費支出は2カ月連続で前年割れになると予測。エコカー 補助終了後の自動車販売不振や、前年より日曜が1日少なかったこと が影響したとみる。ただ、12月からの家電エコポイントの半減を控え、 11月は「薄型テレビを中心とした家電製品への駆け込み需要があった」 ため、実質消費は前月比では0.9%程度増加したと見込んでいる。

最近公表された消費関連指標を見ると、11月の景気ウオッチャー (街角景気)調査は、3カ月前と比べた景気の現状判断DIが43.6 と4カ月ぶりに改善。一方、今後半年間の消費者の購買意欲を示す消 費者態度指数(一般世帯)は、11月に5カ月連続で低下した。

--取材協力:伊藤亜輝, Minh Bui, Theresa Barraclough Editor: Norihiko Kosaka, Hitoshi Ozawa

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