債券反落、指標改善受けた米債続落で売り-長期金利は1.1%台半ば

債券相場は反落。米国では、経済 指標改善を受けて景気回復期待が広がり、23日の米債相場が続落した 流れを継続して売りが先行したほか、今週に入って長期金利が3週間 ぶり低水準を付けた反動の売りも出たもよう。

大和住銀投信投資顧問の伊藤一弥国内債券運用第2グループリー ダーは、「22、23日の米国市場で債券相場が軟調だったことで売りが 先行した。週末でもあり、ポジション(持ち高)調整もある。先物、 5年債、10年債が軟調。割高な10年債を売って8、9年ゾーンに入 れ替える動きもあった」と述べた。

現物債市場で長期金利の指標とされる新発10年物の312回債利回 りは、22日終値比0.5ベーシスポイント(bp)高い1.14%で始まった 後、いったん横ばいの1.135%まで戻した。しかし、午後に入ると水 準を徐々に切り上げ、午後3時過ぎには2bp高い1.155%に上昇。そ の後は1.15%で推移している。

長期金利は22日に一時、約3週間ぶり低水準となる1.125%を付 けたが、この日は新たな買い材料がなく、反動も出ていた。JPモル ガン証券の山脇貴史チーフ債券ストラテジストは、「今週は超長期債や 中長期債にショートカバー(売り建ての買い戻し)が入っていたので 堅調だったが、さすがに一巡した感じ」と話していた。

日興コーディアル証券金融市場調査部の末沢豪謙部長は、米国の 長期金利が22、23日の2日間で9bp近く上昇した影響が大きいと説 明した。23日の米国債相場は続落。週間失業保険申請件数の減少や、 個人消費の前月比増加などが影響した。米10年債利回りは前日比4bp 上昇の3.39%程度となった。

債券先物は反落

東京先物市場で中心限月3月物は反落。22日終値に比べて、5銭 安の139円80銭で始まった。その後も小幅なマイナス圏で推移してい たが、午前の終了間際にプラスに転じて、一時は3銭高の139円88 銭に上昇した。しかし、午後に入ると再び売り優勢の展開となり、1 時半過ぎには22銭安まで下落した。結局は12銭安の139円73銭で引 けた。

ドイツ証券の山下周チーフ金利ストラテジストは、「特に材料はな く、四半期末決算を控えていることもあり、動いている投資家もいな い。先物だけ調整の売りが若干出ている程度」と語った。

海外市場はクリスマス休暇入り、日本は休日を挟んだ週末で取引 が大幅に減少した。3月物の日中売買高は1兆1685億円にとどまり、 昨年12月21日以来およそ1年ぶりの低水準となった。

政府は来年度予算案決定へ

政府はこの日の臨時閣議で2011年度予算案を決定する。24日付 の日本経済新聞は、国債費を除く政策的な経費を70兆9000億円弱、 新規国債発行額を44兆2900億円台として、中期的に財政を健全化す るための財政運営戦略の目標をかろうじて守ると報じた。

海江田万里経済財政担当相は午前の閣議後会見で、予算編成に関 連して、国債発行が税収を上回るのは尋常でないと述べた。11年度予 算案では2年連続で税収見積もりを新規財源債発行額が上回る見通し。

JPモルガン証の山脇氏は、「11年度計画では無理やり国債発行 を減らしているが、12年度の発行計画は難しくなるだろう。消費税引 き上げなどを本格的に議論する必要があると思う」と語った。

また、バークレイズ・キャピタル証券の森田長太郎チーフストラ テジストは、11年度予算案で、新規財源債が前年度並みに収まり、中 期財政フレームを順守することになるとしながらも、「12年度予算編 成は、より抜本的な財政再建プランを政府が立案しなければ、一段と 厳しいものとなってくるはず」と指摘した。

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