和田政務官:日銀は政策手段出し尽くす-金融機関は貸し出し強化を

内閣府で経済財政政策などを担当 する和田隆志政務官は、日本銀行が実施している5兆円の資産買い取 りを含めた包括的金融緩和を評価するとともに、日銀の政策手段はほ ぼ出し尽くしたとの認識を示した。今後は民間金融機関が国債購入か ら企業向け貸し出しなどリスクマネーに余剰資金を振り向けるべきだ との考えを示した。

和田政務官はブルームバーグ・ニュースのインタビューで、日銀 の金融緩和措置について「出せるツール(手段)をほとんど出し切っ ていただいている」と述べた上で、「これ以上、効くツールはなかな か見当たらないだろうと思う」と言明した。和田氏は政府代表の1人 として、日銀の金融政策決定会合にもほぼ毎回出席している。

一方、金融庁も担当する和田政務官は、民間の資金の流れを円滑 にするため「今後は政府側として政策努力をしなければいけない」と 述べ、具体的には「民間銀行にリスクマネーを供給させる」ことなど を指導する必要があるとの認識を示した。インタビューは22日行った。

政務官は「中央銀行はその環境をかなり整えている。民間銀行が あれで貸せないというのはおかしい」と述べ、「貸せる金をたんまり 持って今、国債につぎ込んでいる。国債ではなく企業に行くべきだ」 と強調した。

政府は22日、11年度の「経済見通しと経済財政運営の基本的態 度」を閣議了解した。その中で、日銀に対しては、「早期のデフレ脱 却に向け、引き続き政府と緊密な情報交換・連携を保ちつつ、適切か つ機動的な金融政策の運営によって経済を下支えするよう期待する」 と明記した。

一方、日銀は21日の金融政策決定会合で、政策金利を「0-0.1% 」に据え置いたほか、10月5日の会合で打ち出した資産買い入れ等基 金の規模を、買い入れ金融資産は5兆円、新型オペ(固定金利方式の 共通担保オペ)は30兆円にそれぞれ据え置いた。

海江田経財相は基金の規模拡大に言及

和田政務官の上司の1人である海江田万里経財政相はこれまでに、 5兆円の資産買い取りの規模拡大の可能性に言及している。また、8 日の日本外国特派員協会での講演後の質疑応答では、日銀が銀行券の 発行残高を長期国債保有額の上限と定めている、いわゆる日銀券ルー ルを撤廃してもよいとの考えを表明している。

和田政務官は、日銀に対し「海江田大臣はもっとやることがある だろうとおっしゃっているが、論理的には何もできないわけでないと 思う」とする一方、「実体経済に有効な手立てとしては、かなり尽き てきている」との考えを重ねて示した。

和田政務官は1988年3月に東京大学法学部を卒業後、同年4月に 大蔵省(現財務省)に入省。2003年8月に衆議院議員に初当選して以 来、当選3回。菅直人内閣では内閣府政務官として経済財政と金融庁 以外に、科学技術政策、宇宙開発、公正取引委員会も担当している。 広島県出身。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE