アイルランド政府:アライド銀を実質国有化、2年で4行目

アイルランド政府は、同国のア ライド・アイリッシュ銀行(AIB)を実質国有化した。この2年間 で4行目の国営化となる。同国の裁判所は政府がAIB株主の承認な しに同行に資本注入することを許可した。

政府はAIBに37億ユーロ(約4030億円)を年内に追加注入し、 株式の保有比率を92%と、従来の19%から引き上げる。発表後にA IB株は急落し、時価総額は3億4100万ユーロまで落ち込んだ。 2007年には時価総額約210億ユーロでアイルランド最大の企業だっ た。

レニハン財務相は裁判所の決定後にRTEラジオとのインタビュ ーで、「この投資をしなければ、来年1月1日にはアライド・アイリ ッシュという銀行は存在しないだろう」と語った。

アイルランドの銀行は不動産バブル破裂後の貸し倒れ増加に見舞 われている。政府は既にアングロ・アイリッシュ銀行、アイリッシ ュ・ネーションワイド・ビルディング・ソサエティー(INBS)、 EBSビルディング・ソサエティーの3金融機関を傘下に置いている。

AIBは狭義の中核的自己資本であるコアTier1比率を新目 標である12%に引き上げるため、来年2月末までにさらに61億ユー ロの資本が必要。中央銀行は11月28日、アイルランドが850億ユ ーロ規模の救済受け入れで合意した際に新目標を設定した。

AIBは23日の発表資料で、「年内の資本増強は、業務の継続に 必須なものと当行取締役会は見なしている」と説明した。

AIBは資本目標達成に向けて、政府向けの追加株式発行や劣後 債の買い戻し、もしくは交換を検討しているという。

ダブリンの証券会社、デービーのアナリスト、エマー・ラング氏 は電話で、「政府が株主価値をゼロにすることを、少なくとも当面は 望んでいないのは明らかだ」と述べた。

政府は必要な資本水準達成のために、09年に取得したAIBの優 先株35億ユーロ相当を普通株に転換すると発表した。ラング氏は「A IBは劣後債の買い戻しまたは交換によって残りの26億ユーロの資本 要件を満たせると思う」と述べた。

裁判所はレニハン財務相の要請に基づき、AIBにアイルランド とロンドンの主要取引所への上場を廃止し、別の取引所に上場するこ とを求めた。

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