モルガンSがJPモルガンから首位の座奪う-株式発行引き受け番付

米モルガン・スタンレーは今年、 株式発行引き受けでJPモルガン・チェースが2年連続維持していた トップの座を奪った。手数料を業界で最も安く設定したことや米国や 中国、ブラジルで政府絡みの案件を手掛けたことが奏功した。

ブルームバーグがまとめた暫定集計によれば、727億ドル(約6 兆420億円)規模の新規株式公開(IPO)と追加発行、転換社債の 引き受けでモルガン・スタンレーの世界市場シェアは今年10.4%と なり、6年ぶりにトップに返り咲いた。JPモルガンは597億ドルで 2位。ゴールドマン・サックス・グループは3位に後退した。米国株 の引き受け業務が少なくとも1998年以来の水準に落ち込んだためだ。

投資銀行は業務拡大につながるとみて引き受けランキングでトッ プを目指すが、モルガン・スタンレーは首位の座を得るため犠牲を払 った。米ゼネラル・モーターズやシティグループ、中国農業銀行やブ ラジル石油公社(ペトロブラス)の株式売却で引受金融機関を務めた が、手数料平均が2.3%と、上位10行で最も安かったからだ。

ファースト・シチズンズ・バンクシェアーズのエリック・ティー ル最高投資責任者(CIO)は「投資銀行が引き続き積極的な業務展 開をするには、政府が絡んだ計画の幾つかに参加する必要があった」 と指摘。「政府関連プログラムの大半がそうであるように、大した利益 は出ない傾向にあるが、規模は比較的大きい。つまり、利益が少なく ても規模が大きい取引の獲得競争というわけだ」と説明した。

投資銀行が今年手掛けた株式発行はこれまでに計6990億ドルで、 昨年を22%上回った。モルガン・スタンレーの引き受け分の約37% が政府出資企業関連だった。

今月20日現在の今年これまでの株式発行引き受けランキングは以下
の通り

引受金融機関   番付  シェア 金額(100万ドル)手数料  件数
Morgan Stanley  1     10.4     72,749.91     2.328     303
JPMorgan        2      8.5     59,710.58     3.137     333
Goldman Sachs   3      8.2     57,156.32     2.954     215
Bank of America 4      6.4     44,777.69     2.834     266
Citigroup       5      5.4     37,709.42     2.402     219
Credit Suisse   6      4.9     34,500.37     2.827     232
Deutsche Bank   7      4.9     34,299.56     2.700     181
UBS             8      4.8     33,609.60     3.168     219
Nomura          9      3.8     26,422.13     3.839      73
Barclays       10      3.4     23,782.00     2.742     134

計                       699,168.02     2.997   3,357
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