伊エネル債のスプレッド拡大-ソブリン債危機が社債市場に波及

欧州ソブリン債危機の波及で、ス ペインは電力会社への支払いがさらに困難になっており、その影響は 国境を越えた社債市場にも及んでいる。

米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは先週、 スペインの電力会社エンデサを傘下に抱えるイタリアの同業最大手エ ネルの格付けを引き下げ方向で見直すと発表。スペイン政府が資金調 達コスト上昇で、公益企業への債務146億ユーロ(約1兆6060億円) の返済計画の凍結を余儀なくされたことを理由に挙げた。エネル債の 今月のパフォーマンスは、バンク・オブ・アメリカ(BOA)のEM U企業指数を構成する非金融系発行体50社で最悪。

シュローダーのロンドン在勤ファンドマネジャー、トム・サーテ ィン氏は「ソブリン債から社債への波及が既に起こっている」と指摘。 「ソブリン債の不安定さが影響を及ぼしつつある」と付け加えた。

電力会社への支払いに向け政府保証債を発行するスペインの計画 は11月に頓挫。同国10年物国債のドイツ債とのスプレッド(利回り 格差)がユーロ導入後で最大となったためだ。償還を迎える証券の借 り換え費用を賄い、財政赤字を補うため、政府は来年、1920億ユーロ の国債を発行する必要があり、新たな起債の取り組みを難しくしてい る。

バークレイズ・キャピタルの信用アナリスト、ニール・ベッドー ル氏(ロンドン在勤)によれば、エンデサ債の利回りは今月上昇して おり、親会社エネルの社債に対する一段の圧力を示唆している。

ブルームバーグがまとめたデータによると、表面利率5.375%、 2013年2月償還のエンデサ債とソブリン債のスプレッドは13日、157 ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)と5カ月ぶりの高水準を 記録した。20日には156bpに縮小した。

エネル債(表面利率4.25%、13年6月償還)と国債とのスプレッ ドは20日に128bpに達した。これに対して、ドイツの公益会社エー オン債(表面利率5.125%、13年償還)のスプレッドは94bp。

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