日銀月報:景気は改善の動きに一服感-情勢判断を据え置き(Update1

日本銀行は22日午後、12月の金 融経済月報を公表し、景気は「緩やかに回復しつつあるものの、改善 の動きに一服感がみられる」として、情勢判断を前月から据え置いた。 先行きについても「景気改善テンポの鈍化した状況がしばらく続いた 後、緩やかな回復経路に復していく」との見通しを維持した。

輸出は「横ばい圏内」で推移しているとの判断を維持。日銀企業 短期経済観測調査(短観)などを受けて、企業収益は「改善ペースに 一服感がみられるが、増勢を維持」していると指摘。設備投資は「持 ち直しつつある」、雇用・所得環境は「引き続き厳しい状況にあるも のの、その程度は幾分和らいでいる」、個人消費は「一部の財に駆け 込み需要の反動がみられる」としておおむね前月の判断を据え置いた。

その上で、生産は「このところやや減少」しているとして、前月 の「横ばい圏内」から下方修正。短観を受けて企業の景況感は「最近 は製造業を中心に弱めとなっている」と指摘した。住宅投資は「下げ 止まっている」、公共投資は「減少している」との判断を維持した。

先行きについては、輸出は「当面、横ばい圏内の動きとなった後、 海外経済の改善を背景に再び緩やかに増加していくとみられる」、個 人消費は「駆け込み需要の反動が薄まるにつれ、再び持ち直していく とみられる」との見通しを維持した。

企業物価は緩やかな上昇基調

設備投資については「企業収益が改善基調にある下で、徐々に持 ち直しの動きがはっきりしていくとみられる。もっとも、設備過剰感 が残ることなどから、そのペースは緩やかなものにとどまる可能性が 高い」との判断を据え置いた。こうした下で、生産は「耐久消費財を 中心に一時的に弱めの動きとなった後、増加していくと考えられる」 との見通しを維持した。

物価の先行きについては、国内企業物価(3カ月前比)は「国際 商品市況の動きを反映して、当面、緩やかな上昇基調で推移するとみ られる」と指摘。消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は「マクロ的 な需給バランスが徐々に改善することなどから、基調的にみれば下落 幅が縮小していく」との判断を維持した。

金融面については「ターム物金利は、一部の金利が強含んでいる ものの、総じて低水準にある」と指摘。国内の金融環境は「企業の資 金調達コストが低下傾向にあるほか、金融機関の貸出態度が改善する など、緩和方向の動きが強まっている」として、前月の「緩和方向の 動きが続いている」との判断を上方修正した。

CPは減少幅が縮小

また、「企業の調達コストは低下傾向が続いている。実体経済活 動や物価との関係でみると、低金利の緩和効果はなお減殺されている 面があるが、企業収益との対比ではその効果は強まりつつある」との 判断は維持。企業からみた金融機関の貸出態度は「一段と改善してい る」として「一段と」を新たに加えた。コマーシャルペーパー(CP) ・社債市場は「良好な発行環境が続いている」との判断も維持した。

さらに、「企業の運転資金需要、設備資金需要とも後退している ほか、一部にこれまで積み上げてきた手元資金取り崩しの動きもみ られている」、銀行貸出は「減少している」、社債の残高は「前年を 上回っている」との判断は据え置き。CPの残高は「減少幅が縮小 している」として、前月の「減少している」から修正した。企業の 資金繰りは「総じてみれば改善している」としている。

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