日本株は反落、高値警戒や業況判断下げで輸出株中心売り

東京株式相場は反落。株価指数の 直近高値更新による高値警戒や、月例経済報告での業況判断引き下げが 投資家心理を冷やした。輸出関連株中心に安くなり、精密機器と機械は 東証1部の業種別下落率で1、2位を占めた。

日経平均株価の終値は前日比24円5銭(0.2%)安の1万346円 48銭、TOPIXは0.43ポイント(0.1%)安の905.78。

東海東京投資顧問の宮島孝典運用第1部長は「戻り相場で先駆した テクノロジー株などに上昇一服感が出てきており、投資家の強弱観が対 立しやすい状況にある」とし、「今後は上昇した株価に対し、米国や国 内の在庫改善ぶりが追いつくかを確認したい」としていた。

東京株市場はあす23日が天皇誕生日で休場、24日はクリスマスの 振替休日で米国株市場など欧米市場の休場が控えている。「東京株市場 のメーンプレイヤーである海外投資家が休暇に入り、上にも下にも動き づらい」と、コスモ証券投資情報部の清水三津雄副部長。株価指数は前 日終値をはさんで高安を繰り返すなど方向感が出にくいなか、午後には 中国株の軟調が見送りムードに拍車をかけた。

累積売買代金多く、上値重い

朝方は米小売店の既存店売上高が18日終了の週に前年同期比

4.2%増加し、今年の年末商戦で最大の伸びとなったことを好感、TO PIXと日経平均株価は11月の安値を底にした直近の戻り高値を更新 した。しかし、日経平均1万-1万500円は昨年から滞留期間が長く、 戻り売り圧力が意識されるレンジ。東洋証券の大塚竜太情報部長は「一 段の上値を買うには新たな材料が欲しい」と語る。

午後に発表された12月の月例経済報告では、「景気はこのところ 足踏み状態となっている」との前月の基調判断を維持したものの、個別 項目では、輸出や輸入、業況判断、倒産件数の4項目で判断を引き下げ た。輸出の減少への警戒から、東証1部33指数の下落率上位には、精 密機器、機械、輸送用機器が入った。

反落したとは言え、株価指数の下げ幅は限定的だった。コスモ証の 清水氏は「景気や企業業績が想定より改善するのではとの来年相場に対 する期待感があり、大きく下げれば買いが入ってくる」と指摘。来週か らは時価総額上位銘柄が再度見直される可能性があるとみている。

業種別では、不動産や金融株が上昇して株価指数の下値を支えた。 日本銀行が包括量的緩和で実物資産の価格維持スタンスを明確にしてい ることから、過剰流動性や業績改善が期待された。金融株については米 国金融株高、不動産株にはクレディ・スイス証券やUBS証券などアナ リストの強気判断もそれぞれ追い風となった。

東証1部売買高は概算19億3225万株、売買代金は同1兆3118億 円。値上がり銘柄数は504、値下がり銘柄数は1001。

住友鉱が大幅続伸、三洋電やパナソニク電工下げ

個別の材料銘柄では、伝統的な製錬だけでなく川上である資源事業 も収益に貢献しているなどと評価し、三菱UFJモルガン・スタンレー 証券が新規に投資判断を「アウトパフォーム」とした住友金属鉱山が商 いを伴って大幅続伸。9カ月累計の連結純利益が前年同期比6.6%増と なったイオンモールは東証1部値上がり率2位。UBS証券が「ニュー トラル」から「買い」に格上げしたNTT都市開発も急伸。

半面、パナソニックの完全子会社になる際の株式交換比率が決定し て、理論価格にさや寄せする形で三洋電機とパナソニック電工が急落。 三菱Uモルガンが、食べログ「モバイル」のユーザー課金率を保守的な 想定に見直し投資判断を引き下げたカカクコム、9-11月連結営業利 益が前年同期比で減益だったニトリホールディングスはそれぞれ続落。

新興市場も下落した。ジャスダック指数の終値は前日比0.3%安の

52.07と3日続落。東証マザーズ指数は0.9%安の429.25と9日ぶりに 反落。売買代金上位では、ドリコムや豆蔵OSホールディングス、ユビ キタスが下落した。米エリソン社と共同開発中の抗がん剤「グルフォス ファミド」が12日付の中国日報で紹介されたと発表したメディビック グループ、6-11月の連結純利益が前年同期比97%増となったもよう のカネコ種苗は高い。

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