月例経済:「足踏み状態」の判断維持-輸出入や業況判断など下方修正

海江田万里経済財政担当相は22 日午後、12月の月例経済報告を関係閣僚会議に提出した。報告は「景 気はこのところ足踏み状態となっている」との前月の基調判断を維持。 個別項目では輸出や輸入、業況判断、倒産件数の4項目で判断を引き 下げた。

生産や個人消費など主要項目は前月から大きな変化はないと判断 し、基調判断は据え置いた。失業率についても「高水準にあるなど厳 しい状況にある」との認識を維持した。一方、アジア向け輸出が減少 し、同地域からの輸入も横ばいとなったことを受け、輸出と輸入の判 断をともに引き下げた。

業況判断についても日本銀行が15日に公表した企業短期経済観 測調査(短観、12月調査)で、大企業の景況感が7期ぶりに悪化した ことを受け、判断を下方修正した。

先行きに関しては前月と同様に「当面は弱めの動きもみられる」 としながら、海外経済の改善や各種の政策効果などを背景に「景気が 持ち直していくことが期待される」と指摘。リスク要因では、海外景 気の下振れ懸念や為替、株価の変動から「景気がさらに下押しされる リスクが存在する」とし、デフレの影響や雇用情勢の悪化懸念が「依 然残っていることにも注意が必要だ」との判断をあらためて示した。

内閣府が9日に発表した今年7-9月期の日本の実質国内総生産 (GDP)2次速報値は、前期比年率4.5%増と1次速報(3.9%増) から上方修正となった。9月初旬のエコカー購入補助制度終了前の駆 け込み需要が成長率を押し上げた。ただ、10-12月期はすでに自動車 販売で反動減が顕在化しており、一転してマイナス成長が見込まれて いる。

電子部品の在庫調整

報告は、輸出に関して「緩やかに減少している」とし、前月の「こ のところ弱含んでいる」から2カ月ぶりに下方修正。アジア向け輸出 の減少は、同地域での電子部品の在庫調整が背景にあるとしている。 輸入は「横ばいとなっている」とし、前月の「このところ増勢が鈍化 している」から2カ月連続で下方修正した。

業況判断についても「慎重さがみられる」とし、20カ月ぶりに判 断を引き下げた。12月調査の短観では先行きについて、大企業・製造 業がマイナス2、大企業・非製造業はマイナス1と悪化が続く見込み。 倒産件数は「緩やかな増加傾向にある」とし、前月の「おおむね横ば い」から8カ月ぶりに判断を下げた。

一方、個人消費では「持ち直しているものの、一部に弱い動きも みられる」とし、前月の判断を維持。内閣府が算出する消費総合指数 は、10月に前月比0.4%低下。エコカー補助金終了に伴い、新車販売 台数(登録車)は10月に前月比21.0%減少し、11月も同2.0%減少 したが、減少幅は縮小した。一方、家電販売は12月からのエコポイン ト半減前の駆け込み需要で11月は大幅に伸びたほか、旅行や外食も前 年を上回っている。

海外経済は、景気刺激策の効果もあって「景気は緩やかに回復し ている」と、前月の判断を維持。先行きも「緩やかな回復が続くと見 込まれる」とする一方、「回復のテンポはさらに緩やかになる可能性が ある」との見方も据え置いた。また、中国経済については、11月の消 費者物価指数が前年比5.1%上昇したことを踏まえ、物価の動向を留 意点として挙げた。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE