米国債:上昇、FRBが国債94億ドル購入

米国債相場は上昇。10年債 利回りは一時、1週間ぶりの低水準に迫った。量的緩和策第2弾の 一環で、連邦準備制度理事会(FRB)が94億ドル相当の国債とイ ンフレ連動債(TIPS)を購入したことが買いを誘った。

10年債利回りは、年初来の低水準を約1ポイント上回ってい る。米減税延長が経済成長を押し上げる一方で、財政赤字も拡大す るとの見方が背景だ。この日は株高を背景に、安全投資先としての 米国債需要が後退し、利回りは上昇する場面もあった。

ソシエテ・ジェネラルの米国債トレーディング責任者、セオド ア・エーク氏は、「明るい材料は相場が崩れていないことだ。しか し、FRBの購入を考えると、相場は間違いなくもっと上昇しても いいはずだ」と述べ、「商いが非常に薄い。その分、値動きが大き い。これは来週まで続くだろう」と続けた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク 時間午後3時59分現在、10年債利回りは前日比3ベーシスポイン ト(bp、1bp=0.01%)低下の3.31%。同年債(表面利率

2.625%、2020年11月償還)価格は1/4上げて94 9/32。

10年債利回りは前日に3.25%と、今月10日以来の低水準 をつけた。年初来の最低は10月8日の2.33%。利回りは今月16 日、3.56%と、5月13日以来の高水準まで上昇した。

利回り見通し

ブルームバーグ・ニュースがストラテジストやエコノミスト 67人を対象にまとめた予想平均によると、10年債利回りは、来年 3月31日までに3.05%まで低下するとみられている。

一方、シティグループの金利ストラテジスト、ニーラ・ゴラプ ディ氏が電話インタビューで答えたところによると、同社が実施し た資産運用担当者や保険会社、そのほかの金融サービス会社を対象 にした調査では、回答者の65%以上が10年債利回りは来年第1四 半期末までに上昇すると予想していることが分かった。

ゴラプディ氏は、回答者の53%は利回りが3.5%を上回る水 準に上昇するのを見込んでいると述べたが、全体の回答者数につい ては明らかにしなかった。

FRBは償還期限2016年6月-2017年11月の国債を77 億9000万ドル、償還期限2012年7月-2040年2月のTIPS を16億1900万ドル購入した。

10年債と同年限TIPSの利回り格差は、トレーダーのイン フレ加速見通しが強まっていることを示唆している。今後10年間の 投資家のインフレ期待を示す同利回り格差(ブレークイーブンレー ト)は、2.31ポイントと、今年8月に記録した年初来低水準の

1.47ポイントから上昇した。5年間の平均は2.09ポイント。

欧州各国の格付け

格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスがポルト ガル国債の長期格付け「A1」と短期格付け「プライム1」を引き 下げ方向で見直すと発表したことは朝方の買い材料となった。

また、フィッチ・レーティングスは21日、ギリシャ財政の持 続性について見直しを実施した後、6週間以内に同国の格付けを投 機的等級(ジャンク級)に引き下げる可能性があることを明らかに した。

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