中国は債務危機でのEUの行動を支援-首脳発言でユーロ高(Update2)

中国の王岐山副首相は21日、欧 州連合(EU)の確実な金融安定化への取り組みを中国が支援してい ると表明した。これを受け、この日の外国為替市場でユーロが上昇し た。

王副首相は北京でのEU・中国ハイレベル経済貿易対話の冒頭で、 国際通貨基金(IMF)の措置を支援すると言明するとともに、中国 は「一部のEU加盟国がソブリン債危機に対応するのを助けるため、 すでに具体的な行動を起こした」と述べた。

ユーロはこの日、主要16通貨のうち14通貨に対し上昇。巨額の 外貨準備高を抱える中国からの投資が欧州の財政危機を和らげ、域内 資産の魅力を高めるとの観測が広がった。中国の温家宝首相は今年10 月、中国はユーロの安定を支持し、欧州諸国が発行する国債の保有を 減らさないと語っていた。

王副首相は「EUはソブリン債危機に積極的に対処するため数多 くの措置を講じてきた」とし、「こうした措置が早急に結果を生み、E U経済の着実な回復につながることを望む」と発言した。3回目を迎 えた同対話には、EUの行政執行機関、欧州委員会のアルムニア副委 員長(競争政策担当)やデフフト委員(通商担当)、中国の陳徳銘商務 相らが出席した。

ユーロは20日の取引で、ドルと円に対し2週間ぶりの安値に下落 していた。欧州での相次ぐ格下げや格付け見通し引き下げで、一部の 欧州諸国が資金調達に苦しむとの懸念が背景だった。

「クリスマスの贈り物」

野村ホールディングス(HD)の外為セールス担当エグゼクティ ブディレクター、カート・マグナム氏(シドニー在勤)は、王副首相 の「コメントはユーロにとってクリスマスの贈り物になるかもしれな い。アジアの欧州支援が来年に入っても続けばだが」と述べた。

同氏は、「ユーロ売りを探る向きは多く、ユーロの売り持ちで2011 年に入ろうとしている」と指摘した上で、もし中国が欧州を支え続け たなら、「ユーロの売り持ちには決してならないだろう」と予想した。

中国の陳商務相は21日の記者会見で、中国経済は来年、「不確実性」 に直面すると語り、そのため中国はEUの債務危機がコントロールで きるかどうか、「特に来年第1四半期(1-3月)に何が起こるかに大 きく注目している」と説明した。

中国税関総署が10日発表したところによれば、中国にとってEU は最大の貿易相手であるほか、EUにとっても中国は2位の輸出市場。 今年1-11月の貿易額は4338億8000万ドル(約36兆3000億円)で 前年同期比33.1%増加した。

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