トランスG株が買い気配、台湾企業にがん関連抗体供与-事業化を期待

抗体作製研究に注力するバイオベ ンチャーのトランスジェニック株が買い気配。同社が権利を持つがん関 連抗体の非独占的ライセンスを台湾のアブノバ社に付与したと20日に 発表、体外診断薬としての研究進展が期待された。

午前9時2分現在の気配値は前日比1.6%高の6万4700円。150株 の売り注文に対し、3460株の買い注文が入っている。取引開始直前は ストップ高(制限値幅いっぱいの上げ)に相当する7万3700円で差し 引き1600株の買い超過だった。

今回ライセンスを付与したのは、がんの転移に関与する特殊なたん ぱく質「ACTN4」を認識する抗ACTN4抗体。発表資料では、臨 床的に有用なバイオマーカー(尿や血清に含まれる生体物質)と言われ ており、最近の研究で、ACTN4の細胞での局在とがんの予後に相関 があることが分かってきたとしている。

アブノバはライセンスを取得し、全世界で同抗体を体外診断薬とし て開発する計画。トランスG経営企画部の山崎千尋氏は「アブノバの共 同研究先やネットワークなどを活用して、早期に診断薬として商業化し たい」と話した。トランスGでは契約の詳細は公表できないとしている が、今回の契約締結に伴い、契約一時金などを受け取る予定。今期 (2011年3月期)業績への影響は軽微。

いちよし経済研究所の山崎清一シニアアナリストは、「がんバイオ マーカー関連で動きが出てきており、ようやく成果がビジネスに結びつ き始めたとの印象だ。研究支援型のバイオベンチャーが数多く上場して いるが、着実に成果が出ているトランスGはまれな存在」とみている。

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