ユーロが反発、中国の欧州債務問題支援発言で-正午前には買いも一巡

東京外国為替市場ではユーロが 対ドルで約2週間半ぶり安値付近から反発した。中国の副首相が欧州債 務問題の支援について発言したことがきっかけとなり、これまで売って いたユーロを買い戻す動きが強まった。

ユーロは対ドルで1ユーロ=1.31ドル台前半から一時、1.3194 ドルまで上昇。ただ、正午前にはユーロ買いも一巡し、午後にかけては

1.3170ドル前後で小幅な値動きが続いた。ユーロは対円でも1ユーロ =109円台後半から一時、110円40銭まで反発し、その後は110円台 前半でもみ合う展開となった。

また、ドル・円相場はユーロ・ドルにつられる形で1ドル=83円 80銭付近から一時、1週間ぶりの水準となる83円57銭までドル安が 進む場面が見られた。

三井住友銀行市場営業部・為替トレーディンググループの太田吉昭 グループ長は、ユーロの上昇について、「ストップロス(損失を限定す るためのユーロ買い注文)がたまっていたので、それをつけたというこ とだろう」と説明。「中国からのコメントでユーロの買い戻しが出た後 はクリスマス前で動意に乏しい相場となっている」と語った。

中国、欧州債務問題支援で「具体的な行動」

中国の王岐山副首相は、同国がEU(欧州連合)の債務問題への対 応を支援するために「具体的な行動」を既に取ったと述べた。21日に 北京で始まったEU・中国ハイレベル経済貿易対話の場で発言した。

前日の海外市場ではアイルランドの銀行格下げやスペインの銀行格 付け見直しを受け、ユーロが下落。対ドルでは一時、今月2日以来の安 値となる1.3095ドルをつけ、対円では109円58銭と同7日以来の安 値を更新していた。

21日の東京市場もこうした流れを引き継いで始まったが、中国副 首相の発言が伝わるとユーロの売り持ち高を手じまう動きが活発となり 、ユーロは対スイス・フランでも前日に記録した過去最安値付近から値 を戻した。

もっとも、欧州債務問題に対する懸念は根強く、欧州時間にスペイ ンの短期債入札を控えて、その後は一段のユーロ買いには慎重姿勢が広 がった。

みずほ信託銀行運用企画部の浅岡均シニアストラテジストは、欧州 債務問題について、先日のEU首脳会議で予防的な対策が打ち出されず 、今後も対応が後手に回るだろうという疑念が市場関係者の中で残って いると指摘。「抜本的な解決策が見えないことがユーロにとって最大の 重しだ」とし、スペイン国債入札への懸念もあるなか、ユーロは売られ やすい展開が続く可能性が高いと話していた。

日銀、金融政策を据え置き

日本銀行は21日午後、同日開いた金融政策決定会合で、資産買い 入れ等基金のうち、長期国債や社債、指数連動型上場投資信託(ETF )や不動産投資信託(J-REIT)など金融資産買い入れの規模を 「5兆円」に、また新型オペ(固定金利方式の共通担保オペ)は「30 兆円」にそれぞれ据え置いたと発表した。政策金利も「0-0.1%」に 据え置いた。いずれも全員一致。

一方、オーストラリア準備銀行(中央銀行)は今月7日に開いた金 融政策決定会合の議事録を公表し、消費者の警戒感やほとんどないイン フレ圧力を考慮すれば、政策が「若干引き締め気味」と判断されたこと から、政策金利を据え置いたことを明らかにした。

オーストラリア・ドルは議事録発表後、売りが強まる場面が見られ たが、その後反発。商品高や朝鮮半島の緊張緩和を背景にアジア株が堅 調に推移するなか、リスク回避に伴う売り圧力が和らいだ。

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