日本株5月来高値、米景気期待やアジア株高-景気敏感主導

東京株式相場は3日ぶりに反発。 日経平均株価、TOPIXとも終値で5月以来の高値を更新した。米 国経済の回復期待やアジア株、ユーロの先行き懸念の緩和で、電機や 精密機器など輸出関連株、卸売や素材といった景気敏感株中心に幅広 く高い。ガラス・土石製品は、東証1部33業種の上昇率1位。

日経平均株価の終値は前日比154円12銭(1.5%)高の1万370 円 53銭、TOPIXは7.66ポイント(0.9%)高の906.21。日経平均は 5月14日、TOPIXは同19日以来の高値水準。

みずほ投信投資顧問の岡本佳久執行役員は、「海外投資家のクリス マス休暇を控え、売買低調で売りも買いも一方向にベットすることは 出来ない」と指摘。その上で、きょうのアジア株の落ち着きにより、 「きのうアジア株下落でショート(売り持ち)した向きの買い戻しが 入った」と見ていた。

きのうの日本株下落要因の1つとなった中国や韓国などアジア株 安だが、中国・上海総合指数は結局、日本の取引時間終了後に下げ幅 を縮小して取引を終了。きょうはアジア株が反発し、朝鮮半島情勢や 中国インフレへの過度の警戒も後退した。また、中国の王岐山副首相 が欧州連合(EU)の財政問題を支援するため、具体的な行動を既に 取ったとの発言もあり、ユーロ上昇などを通じ午後には買い戻し主導 で一段高となった。

米GDPへの期待

米セントルイス連銀のブラード総裁は20日の米経済専門局CN BCとのインタビューで、来年の米国内総生産(GDP)について、 「人々が考えているよりも力強くなるだろう」との見方を示した。22 日の米GDP統計の発表を控え、経済成長率が上方修正されるとの観 測も強まった。

米景気回復期待の高まりから、きのうの英FT100指数や米S& P500種株価指数など欧米株式は52週高値を更新。かざか証券の田部 井美彦市場調査部長によると、「足元までの米国の経済指標は個人消費 と製造業の両面とも堅調な状況にある。そこに減税延長など政策面が 加われば、来年前半の米景況感は崩れにくいだろう」という。

また、きょうのアジア市場で、韓国総合株価指数が52週高値を更 新。みずほ証券の倉持靖彦投資情報部長は、「グローバル景気の先行性 がある韓国株の高値更新で、IT関連の在庫調整が最悪期を脱しつつ あるとの期待が出ている」とし、同様に景気敏感としての「日本株の 見直しにつながっている」との認識を示した。業種別では電機や精密、 ガラス・土石、化学などの上昇率が大きかった。

休暇モードで売買細る

株価指数は反発したとはいえ、東証1部の売買高は概算で16億 973万株、売買代金は同1兆1306億円とそれぞれ前日比で5%、3% 減り、引き続き売買は盛り上がりに欠けた。23日は東京、24日はクリ スマスイブで米市場などが休場予定。「クリスマス休暇明けの27日以 降に戻ってきた海外投資家がどういう投資行動をとるかにより、来年 のマーケットを占える可能性がある」と、みずほ投信の岡本氏は話し ていた。

個別の材料銘柄では、利益の先行きに対しバリュエーションが割 安に放置されていると評価し、クレディ・スイス証券が「アウトパフ ォーム」で調査を開始した日本カーボンと東海カーボンが上昇。UB S証券が目標株価を引き上げた日本たばこ産業(JT)も急伸。野村 証券が投資判断を「1(買い)」とした住友信託銀行、中央三井トラス ト・ホールディングスも高い。

半面、直近の鉄スクラップ、鋼材市況を反映させ、メリルリンチ 日本証券が業績予想や目標株価を下げた東京製鉄が急落。海外での成 功は難しいとし、JPモルガン証券が「アンダーウエート」を強調し たディー・エヌ・エーは反落した。第三者割当で新株予約権を発行し、 約106億4300万円を調達する古河機械金属は東証1部の下落率1位。

マザーズは9カ月ぶりの8連騰

国内新興市場は高安まちまち。ジャスダック指数の終値は前日比

0.3%安の52.23と続落。東証マザーズ指数は0.7%高の433.10とな り、9カ月ぶりの8連騰となった。子会社が株式会社キューヘンへの 太陽光発電システム供給契約を締結したインターアクション、配当予 想を引き上げた1stホールディングスがともに急伸。台湾企業にが ん関連抗体の非独占的ライセンスを付与したトランスジェニックはス トップ高となった。半面、サイバーエージェント、楽天、エムティー アイなどが安い。

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